ちばの選挙

地域性捉え戦術工夫 都市・農村混在する7区

 「千葉7区は広い上、構成する松戸、流山、野田の3市は都市部と農村部が混在する。各市の特性を捉えた戦術が必要だ」。主な予定候補の民主党前職・内山晃、自民党新人・斎藤健、社民党新人・上田恵子の3陣営が口をそろえるのは、7区で戦う難しさだ。

 11日午後、野田市北端の鈴木貫太郎記念館に、自民総裁で首相の麻生太郎が斎藤の応援に駆け付けた。

 会場には約1200人(陣営発表)が集まり、演説後に麻生は握手攻めでもみくちゃにされた。逆風を招いた張本人と批判される麻生だが、陣営から「これだけ歓迎されるのは久しぶりだろう」と声が漏れた。

 翌日、松戸市内の斎藤事務所で慌ただしく連絡を取り合う同市議は合間につぶやいた。「野田は自民の強い地域だからそれでいい。松戸の場合、『自民です』と今言えば票が減る」

 斎藤も、依然収まらない逆風を感じ、「自民とか民主とかではなく、『一度斎藤健にやらせてほしい』と訴えている」と話す。

 陣営は松戸、流山などの無党派対策として、いち早く「自転車遊説隊」を編成。斎藤は、辻演説を繰り返しては即戦力を強調するように政策を熱く語る。

 一方、民主への追い風を生かしたい内山。活気ある事務所に現れた表情は厳しかった。「有権者は『楽勝だね』と言うが冗談じゃない。選挙に絶対はない」と引き締める。

 内山にとって頼もしいのは、初めて松戸、流山、野田の3市に選対事務所を設置できた点。党の地方議員増加で可能になった。地域の課題は任せて、内山は「今回争うのは『政権選択』ただ一点」と集中できる。専門の年金問題を絡め、「政権交代で年金を取り戻す」と語る。

 新たな戦術も取り入れた。乗用車登録した自動三輪の「ミニカー」に乗り込み、広い選挙区を縦横無尽に走り回る。

 工夫を凝らす内山陣営だが、不安要素も。内山は昨年の野田市長選で現職・根本崇を推薦した連合千葉と対立。連合との関係は修復して推薦も得たが、一部単組は上田支援を表明する。

 その、上田。県内唯一の社民候補となるが、二大政党の争いに埋没することに危機感を抱く。

 上田は、「そろそろ自民批判は終わりにしたい。今回の選挙で政権交代は実現するだろう。これからは民主の問題点を有権者に理解してもらうことで、『民主一人勝ち』を防ぎたい」と矛先を変える。

 県議の小宮清子が地元流山を固めつつ、松戸、野田での浸透を図るが、「私の支持者でさえ、直接話をしないと民主に投票してしまいそう」と懸念する。

 上田は自転車をこぎながら「自民も民主も、いのちと暮らしは守れない」と繰り返す。視線の先にあるのは、無党派層や共産、新社会、市民ネットの存在だ。

 幸福実現党新人・牧野正彦は知名度アップに懸命。(文中敬称略=おわり)

 ◇千葉7区=松戸市北部、流山市、野田市。


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