ちばの選挙

全特支援のライバル批判 “美学”捨てた前職9区

 これまで4回の選挙では相手を批判しないことを“美学”としてきた自民党前職・水野。7日、佐倉市の京成臼井駅前でマイクを握ると「郵政の元キャリア官僚が自らの所管していた業界に丸抱えの支援を受けている。まさに政官業の癒着、しがらみそのものだ」と民主党新人・奥野を批判した。

 「目に余る行動を放置せず、有権者に知らしめなければ」。演説後の記者の囲み取材。全特(全国郵便局長会)の支援を背景に活発な運動を展開する相手陣営への批判理由を力説した。

 「票の問題ではなく動員力」と、民営化によって皮肉にも選挙活動の制約が解けた形の現役郵便局長ら。選挙区内のポスティングや演説のビラ配りなどで威力を発揮する支援体制に危機感を抱く。

 それでも「業界や組織的な応援だけで選挙が決まるわけではない」ときっぱり。解散後は街頭演説を「毎日欠かさず」こなす。併せて、(消費)税率アップよりもまず税金の無駄遣いの一掃を-などの見出しが躍る、自身の政策や実績を示すレポート配布に力を注ぎ、有権者一人一人への訴え掛けを強める。

 一方、奥野は一昨年12月から選挙区を自転車で回り、昨秋の事務所開き以来「約2万軒は回った」と胸を張る。都市部での手応えに加えて、千葉市長選の追い風も受ける。

 党幹部を迎えた今月7日の佐倉市での決起集会。「ようやく相手の背中が見えてきた」と気勢を上げた。出席者約600人のうち「約3分の1」が郵便局関係者。会場には蕨和雄佐倉市長も姿を見せ、地方全般が陥る財政難を訴え「地方を知り、地方の力になる即戦力の奥野さんに期待する」と応援演説。同市長は公示日の18日も出陣式に参加した。

 好材料がそろう一方、八街市など農村部での浸透を不安視。「(水野の養父・清から)2代40年以上続く保守層の厚い地域。9区で勝てれば本当に(政権が)ひっくり返る」と気を引き締める。

 無所属の波田野は、世襲・官僚政治家を批判。“二者択一ムード”払しょくへ「庶民派」を掲げ、アピールする。幸福実現党の伊藤は知名度アップに懸命。(文中敬称略)


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