ちばの選挙

自・民若手に新党の元職 “三つどもえ”の5区

 自民党、民主党ともに30代の若手候補同士の3度目決戦に、当選3回の元職・田中甲が参戦し、事実上の“三つどもえ”に。8日には渡辺喜美前衆院議員が中心となる新党「みんなの党」が発足し、参画した田中は「この日を待っていた」と早速街頭に繰り出した。

 田中は7月には浦安市で、8月には市川市で、渡辺前衆院議員と演説会を開催し連携の強さをアピール。「自民は嫌だが、民主で大丈夫か」と無党派層にあおる。保守系地盤と旧・民主元職の肩書を生かし両党から票を奪う狙いだが、出遅れ感は否めない。

 一方、民主党元職の村越祐民は「今回は政権選択の選挙。第三局にどれだけ注目が集まるのか」と首をかしげつつ「民主が信頼されないと票が流れる」と警戒。今月8日にJR新浦安駅前で前原誠司・民主党副代表との演説会を開催したほか、ミニ集会を重ね政策への理解を求める。

 政権交代への期待からかボランティアの集まりも上々。課題は陣営の引き締めと結束だ。村越は昨秋、市川市の民主党県議、小泉文人(36)と公認を争った。村越が公認を守り切ったものの、小泉は「党を裏切りはしないが、村越は私を選挙に手伝わせたくないだろう」と応援は及び腰。村越は「選挙戦には関係ない」とコメントを避けたが、2人の距離は明らかだ。

 村越は「自民にお灸を据えたい自民支持票を囲い込まないと勝てない」と4年前、郵政の風で惨敗した宿敵を警戒するが、保守地盤にも食い込む小泉との関係修復は優先課題のはずだ。

 その宿敵、自民党前職の薗浦健太郎は「今の自民党に相手のことを心配する余裕はない」と、今度は逆風にさらされ街頭演説や支援者回りに駆け回る。

 かつては「当選してから盆踊りや夏祭りは欠かさず行ったが、村越とは会ったことがない」と運動量に自信を持っていた。しかし、9日の遊説では「幼児教育と政策の安定に命をかけて頑張ります。この選挙大変厳しいが、どうぞ皆さまのお力を…」と選挙戦最終盤のような危機感をみなぎらす。自民系市町村議員で組織する千葉県地方議員連絡協議会(千議蓮)の高安紘一会長も「薗浦を落としたら日本の恥。なんとしても守り通す」と声をからす。

 11日にはJR市川駅前に、薗浦がかつて秘書を務め“おやじ”と慕う麻生太郎首相も応援に駆けつけたが、逆風の原因には麻生首相にも責任があるだけに千葉都民にはどう映ったか。

 また、幸福実現党が佐高芳行を擁立し保守票を狙っていることも、薗浦陣営にとって頭が痛い。(文中敬称略)

 ◇千葉5区=市川市の一部、浦安市。


  • LINEで送る