ラーメンで恩返し にぎわい戻る 「みらい」営業再開 茂原・八千代地区 【房総豪雨1カ月】

営業を再開した「みらい」は常連客らでにぎわっていた=22日午後0時45分、茂原市八千代
営業を再開した「みらい」は常連客らでにぎわっていた=22日午後0時45分、茂原市八千代
記録的豪雨で浸水した茂原市=10月26日午前(共同通信社ヘリから)
記録的豪雨で浸水した茂原市=10月26日午前(共同通信社ヘリから)

 千葉県内に甚大な被害をもたらした房総豪雨から25日で1カ月。広範囲で浸水被害が発生した茂原市八千代地区のラーメン店「みらい」は、被災から約2週間後に営業を再開し、常連客らでにぎわいを取り戻している。店主の平山一夫さん(69)は「再開できたのは周りの人のおかげ。支えてくれた知人や常連に、おいしいラーメンを作って恩返しをしていきたい」と調理場に立つ。

 店は氾濫した一宮川から120メートルほどの場所にあり、これまでも浸水被害を2度経験した。10月25日の豪雨では腰辺りまで水に漬かり、調理場の冷蔵庫やストッカーも使えなくなり「ここまで被害が出たのは初めて」(平山さん)だった。翌日から知人らに協力してもらい店内の泥かき作業などを始め、今月11日には再びのれんを掛けることができた。

 10年近く店に通う市内の田辺丈統さん(73)は「大変な状況でも、店を開けてくれてありがたい。これからも変わらずに営業してほしい」と、湯気の立つラーメンを頬張った。市原市の星孝幸さん(27)も一押しのゆずしおラーメンを食べ「あっさりしていておいしい。大変な状況だと思うが、これからも頑張ってほしい」とエールを送る。

 「何か違うことをしたかった」と会社勤めを辞め、妻の説子さん(64)らと開店して約35年。店名の「みらい」には「未来までずっと続くお店に」という願いが込められている。市内では浸水被害で閉店を決めた飲食店も多いというが、平山さんは「諦めたくなかった」と振り返る。

 豪雨から1カ月がたつが、市内にはいまだに復旧作業に追われる住民もいる。間もなく12月を迎え、冷え込む日が多くなってきた。茂原の復興を少しでも後押ししようと、平山さんは温かい一杯を今日も作り続ける。


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