関東大震災直後の福田村(現野田市)で、香川県から来た日本人の男女9人が自警団に殺された「福田村事件」からあす6日で100年を迎える。虐殺事件はなぜ起こったのか。地元で“負の歴史”を語り継ぐ同市の市民団体は、さまざまな差別が交錯した「複合差別」と社会不安の中で広がったデマが背景にあったとみている。
事件は大地震から5日後の9月6日に発生。香川県から薬の行商で福田村を訪れていた行商団15人が、同村と隣の田中村(現在の柏市)の自警団に襲われた。幼児や妊婦を含む9人が殺され、遺体は近くの利根川に投げ込まれた。
同事件を調査し、語り継いでいる「福田村事件追悼慰霊碑保存会」(野田市)は、複数の差別意識が事件発生の原因となったと考察。具体例として、職業の選択肢が奪われた「部落差別」、排他的な「よそ者差別」、朝鮮人に対する「民族差別」などを挙げている。
一行は被差別部落出身で、地元で職を得ることができず、...
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