

大地震発生時には、耐震性能の有無が家屋損壊被害の大きさや命を左右する。千葉県立学校や千葉県内公立小中学校の校舎はすでに耐震化が完了。一方、千葉県内の住宅は2018年時点で、住人のいる約21万戸が震度6強以上に備えた現行の耐震基準を満たしていないと推計される。未耐震の住宅を放置すれば、居住者だけでなく、近隣住民にも被害が及ぶ恐れがある。耐震基準の強化から40年が経過。備えが整わない背景は何か。改修費用のハードルや住民の高齢化、空き家の増加が課題に浮かぶ。
県などによると、耐震を求める基準は、県内でも約1万4千戸の住宅全壊被害が生じた関東大震災を機に国が設けた。1950年には建築基準法が制定され、震度5程度の中規模地震が起きても倒壊しない耐震基準(旧耐震基準)を定めた。
81年には震度6強~7程度でも倒壊を防ぐ「新耐震基準」に改め、以降に造られた建物はこれを満たすのが前提だ。さらに、95年の阪神・淡路大震災を踏まえて2000年には木造建築の耐震基準をより厳格にし、柱や筋交いを固定する金物、壁などの配置方法を明確化している。
子どもたちが過ごす学校では現行耐震基準への対応が進み、県教委によると、高校や特別支援校など県立校の耐震化は16年度に完了。市町村立などの公立小中校でも校舎耐震化率は20年度中に100%となった。
一方、住宅は十分な状況ではない。総務省の調査を基にした推計によると、県内の住宅の耐震化率は18年には92%で10年前から4ポイント上昇。全国平均(87%)を上回る。ただ、戸数にすると約21万戸が耐震不足のまま。11年の東日本大震災では県内の最大震度こそ6弱だったが、6強以上の揺れは全国各地でその後も起きている。
耐震化を阻む壁の一つが費用負 ・・・
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