NPO施設で女性死亡 市川署、事件と病死で捜査

  • LINEで送る

女性入居者が遺体で見つかった施設=29日午後6時ごろ、市川市北方町4
女性入居者が遺体で見つかった施設=29日午後6時ごろ、市川市北方町4

 28日午後1時50分ごろ、市川市北方町4の無料・低額宿泊所に入居する女性が市川署管内の交番に駆け込み「施設内でトラブルがある」などと通報した。同日午後4時10分ごろ、駆け付けた同署員が、施設内の自室で職業調査中、川久保儀子さん(84)が死亡しているのを見つけた。千葉県へは「入居者が施設職員に暴行を受けているとの通報があった」と報告もあり、同署で事件と病死の両面で調べている。

 捜査関係者によると、川久保さんは自室にあおむけに倒れ、布団が掛かっていた。目立った刺し傷はなく、着衣に乱れはなかった。同署はきょう30日、川久保さんの遺体の司法解剖を行い、死因などを特定する。

 同署などによると、施設は都内のNPO法人「さくら福祉推進協会」が2009年に開設し、10代~80代の女性十数人が生活。川久保さんは今年から入居していた。敷地内には3棟あり、うち1棟は食堂のような共用部分として利用されていた。施設には管理人女性が1人いて、1部屋を仕切り複数で住む部屋もあったという。

 県健康福祉指導課によると29日、NPO側から「28日午前中に、入居者から市川署に匿名で施設職員の女性に(他の)入居者が暴行を受けているとの通報があった。午後に警察が施設に行って暴行を受けていたとみられる入居者の部屋を調べたら、亡くなっているのを発見した」と報告があったという。今後、事件を受けて施設への立ち入り検査を行う方針。

 無料・低額宿泊所は、社会福祉法に基づき生計困難者のために、無料または低額な料金で宿泊させる施設。施設を運営する同NPOは「川久保さんが亡くなった経緯などは正確に確認が取れていない。捜査に協力はする」と話した。

 現場はJR船橋法典駅から約1・2キロの住宅街。隣接する幼稚園を運営する男性は「女性のための施設とは聞いていたが、詳しくは知らない。年に数回、けんかのような怒鳴り声を昼間に聞いたが、大きなトラブルなどは把握していない」と話した。