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新型コロナウイルス情報

克服へあらゆる手 佐倉、成田で再開のスポーツジム あえて設備投資【ちば再始動】

徹底した感染防止対策が取られる中、営業再開しトレーニングする利用客ら。奥には大型の換気設備が見える=成田市
徹底した感染防止対策が取られる中、営業再開しトレーニングする利用客ら。奥には大型の換気設備が見える=成田市
ジム入り口付近には消毒液として持ち運ぶための電解水のスプレーボトルが置かれる=成田市
ジム入り口付近には消毒液として持ち運ぶための電解水のスプレーボトルが置かれる=成田市

 新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生したスポーツジム。休業要請が解除され、千葉県内各地で営業を再開したが、長期休業で会員は減少、経営は苦境に立たされている。感染防止策を徹底しつつ、健康と美容に寄与する施設づくりへ。生き残りを模索する店舗の取り組みを取材した。

(佐倉支局 馬場秀幸)

 佐倉市と成田市でスポーツジムを運営する「エンデューロ」(佐倉市)。両市の24時間営業「EVERFit24」と女性専用「VENUSFit」は、いずれも先月1日から営業を再開した。

 同社によると、コロナ禍による会員減少など損害は2千万円近くに上ったが、それよりも感染の第2波、第3波に備え、中村匠社長(56)は「安心して休業できる制度や仕組みを作ってほしい」と訴える。

 閉ざされた空間で大人数が運動するため、感染リスクが高いとされるスポーツジム。市川市内では千葉県初のクラスターが発生し、各地で3月ごろから多くの店舗が営業を自粛した。

 同社も、県が休業要請する前の4月11日から5月末まで全ての施設の営業を止めた。「休業を決断する時が一番きつかった」と振り返る中村社長だが、同社は売り上げがなくなる危機の中、あえて設備投資に踏み切った。

 「ピンチをチャンスに変えられるよう、やれる対策を徹底してやる」(中村社長)。休業期間を利用し数百万円を投じて大型の換気設備や、殺菌効果が高いとされる電解水の生成装置などを導入。皆が触れるドアノブには除菌効果の高いとされる銅テープを巻いた。

 さらに、ランニングマシンは1台ごとに仕切りを設け、有機物や細菌を分解する「光触媒」と呼ばれる技術を店舗内の手に触れる全ての場所に適用。ジムの最大の売りでもあるトレーニング器具も十数台増やした。

 やれることは全てやった。後は休業要請の解除を待つばかり。だが、5月下旬、クラスターへの懸念から『ジム再開は6月以降』との報道を目にした時は「恐ろしいほどの風評被害。営業の見通しが立たない」と心が折れかけたという。

 中村社長は「また、2、3カ月休業しろと言われたら経済が止まってしまう。宣言を出すだけでは無責任。実効性のあるガイドラインを整備して」とコロナ時代の新たなルール作りの必要性を強調。その上で、「ジムは地域の健康と美容を考える場所。コロナ対策も同じ。地域の信頼を得ながら地域全体でやるしかない」と前を向いた。


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