高崎川氾濫200戸浸水 「またか」うなだれる住民 佐倉 【房総豪雨】

高崎川の氾濫で浸水した事務所を掃除する男性。道路は腰付近まで水が上がったという=26日午後2時半ごろ、佐倉市表町4
高崎川の氾濫で浸水した事務所を掃除する男性。道路は腰付近まで水が上がったという=26日午後2時半ごろ、佐倉市表町4

 大雨の影響で佐倉市内を流れる高崎川が氾濫、鹿島川も増水した。同市危機管理室によると、高崎川沿いの表町4丁目地区を中心に、200戸ほどの住宅が床上・床下浸水の被害に遭った。このほか、二つの川の周辺道路や水田の多くが冠水、道路は通行止めが続いた。

 高齢の両親が暮らす実家が浸水し、後片付けをしていた同地区の女性(68)は「土のうを置いていたが全然だめ。マンホールが持ち上がるほど水があふれ、夜中に床下収納の場所から水が入ってきた」とため息。浸水前に停電したため、両親を避難させ、自身は実家に残った。「水に漬かっちゃった家具などは臭くなるので捨てないといけない」とうなだれた。

 床下まで浸水し、夫婦で後片付けをしていた男性(86)は「水の被害は3度目。若ければ家を建て替えることもできるかもしれないが、もうできない。何とか対策はないものか」と、やりきれない表情で話した。

 高崎川の近くで看板・印刷業を営む男性(47)は「25日の夕方前に雨は上がったが、しばらくしたら堤防の一番低い場所から道路に浸水し、すぐに腰付近まで浸水した。店内にも水が入ってきた」。

 26日は早朝から水に漬かった道具を運び出し、モップがけなど事務所の掃除などに追われた。「家が流されたわけじゃないし、これぐらいの被害でラッキーだったと思わないと。もっと大きな被害に遭った人もいる」とつらい思いを押し殺した。

 高崎川から泥水が25日午後6時ごろから流れ込んだという、すし店を営む女性(70)は「夕方雨がやんで、落ち着いたと思ったのに…」と疲れ切った表情を浮かべ「台風15号で屋根瓦が飛んだし、またかの思い。消毒しないと、営業もできない」と、絞り出すように話した。


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