ちばの選挙

菅内閣発足で風向き激動 「3枠」に7党9人乱立へ

 民主党が今国会での郵政改革法案成立を断念したことを受け、「6月24日公示-7月11日投開票」が確定した参院選。千葉選挙区(改選数3)には7党(政治団体含む)から、現職1人と新人8人の計9人が立候補を予定し激戦が予想される。政治とカネ、普天間問題に揺れた鳩山内閣に代わり、8日に菅直人新内閣が発足し、民主党の支持率が「V字回復」するなど、与野党を取り巻く風向きは激動。昨夏の政権交代で各種団体の支持動向も焦点となる。「夏の決戦」まで1カ月に迫り、各政党や立候補予定者の陣営の支援拡大活動はさらに熱を帯びる。

 民主党は公募で選んだ道あゆみ氏と小西洋之氏の新人2人を擁立。現職の広中和歌子参院議員は比例代表に回った。2議席獲得を目指して選挙区を区割りし、道氏は柏市を拠点に県北部、小西氏は千葉市を中心とする県南部で票を掘り起こしている。両陣営とも「これまでの逆風が菅内閣発足で和らいだ」と現状を絶好の好機ととらえ、みんなの党などに流れた浮動票の巻き返しを図る。

 道氏の陣営は引き続き東葛・京葉地域での駅頭立ちや各種会合に顔を出し、さらに浸透を目指す。

 小西氏の陣営は区割り外の東葛地域など人口集中地域にも足を運び、知名度アップに力を入れる。

 自民党は椎名一保参院議員と、猪口邦子元少子化担当相が名乗りを上げた。東京以外では唯一となる2人の公認候補を擁立し、“共倒れ”の危険性をはらむが、森英介党県連会長は「千葉から全国へ政権奪還に向けた反転攻勢ののろしを上げたい」と強気の姿勢だ。

 3期目を目指す椎名氏は、自民県議四十数人が立ち上げた「支援する会」を核に、地縁血縁や後援会、組織団体の引き締めに躍起。都市部無党派層への浸透にも力を注ぐ。

 比例代表選出の衆院議員を務め小泉チルドレンとも呼ばれた猪口氏は、党本部の出馬要請を受け、出身地から国政復帰を目指す。1月に出馬表明し、半年間の準備期間を得た。街頭での連続遊説やミニ集会への出席をこなし、都市部のほか郡部でも浸透しつつある。

 共産党は、昨夏の衆院選県内小選挙区で斉藤和子氏を含む5候補全員が有効投票数の10分の1に届かず供託金が没収されるなど、二大政党の狭間で苦戦が続いている。国政へ再挑戦する斉藤氏は「米国や大企業にものが言える政党」を訴え、農業団体や医師会など各種団体への食い込みも図っている。

 みんなの党は自民を離党した水野賢一前衆院議員を擁立。水野氏の地盤だった佐倉市など衆院千葉9区を固める一方、都市部を中心に街頭活動を展開している。菅内閣発足で民主党の支持率が回復する中、選対幹部は「民主党の本質が変わったわけではなく、わが党への期待は変わらない」と述べ、民主、自民の批判票の受け皿となる「第三極」の存在感をアピールする。

 舛添要一元厚労相が代表を務める新党改革から出馬する西尾憲一氏は元自民党県議で、船橋市議の経験もある。過去に衆院千葉4区の自民候補として出馬したほか、昨春の知事選に挑戦(いずれも落選)したこともあり、地元・船橋市では一定の知名度がある。都市部の無党派層が主なターゲットだ。

 幸福実現党は、宗教法人・幸福の科学が支持母体で、昨夏の衆院選では県内全13小選挙区に候補を立てた(全員落選)。牧野正彦氏は県内全域で駅頭立ちを重ねている。

 地方自治体の首長や首長経験者が結成した日本創新党は、印西市議の清水哲氏が出馬準備。保守的理念の下、「子どもたちにツケを残さない政治、自立した国づくり」を掲げ意気込む。


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