◆第三章 反旗(五)...
村上のように日頃から取り巻きを引き連れ、立場も気も弱い者を選んではいたぶって楽しむような男は、自分の血を見ると途端に意気阻喪(いきそそう)することを矢上は計算に入れていた。
取り巻きの本工たちが息を呑んで立ちすくんだ瞬間、矢上はすかさず大きな声で宣言した。
「俺たちはもうあんたたちの後ろには並ばない。休憩時間は好きな場所で好きなように休む。俺たちというのは、この工場で働く非正規工員、全員のことだ。ストレスのはけ口は別の場所で探せ」
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