木目に藍色 日本文化追求 メダルケースをデザイン 吉田真也さん(35)八千代市  【東京オリパラ2020】

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デザインした東京五輪・パラリンピックのメダルケースを手にする吉田さん
デザインした東京五輪・パラリンピックのメダルケースを手にする吉田さん
東京五輪・パラリンピックのメダルケース((c)Tokyo2020)
東京五輪・パラリンピックのメダルケース((c)Tokyo2020)

 1年後に迫った東京五輪・パラリンピックのメダルケースをデザインした男性が八千代市にいる。生活用品や家具などのデザイナー、吉田真也さん(35)。木目を生かし落ち着いた藍色で日本らしさを表現した吉田さんは「日本の文化を追求した私のデザインの真骨頂。こんな大きなプロジェクトに携わることができてデザイナー冥利(みょうり)に尽きる」と話している。

 吉田さんは高校卒業後、自動車整備士として県内の工場で働いていたが、23歳で退職。専門学校で家具の設計などを学び直し、現在はプロダクトデザイナーとして活躍している。

 昨年9月末、以前から取り引きのあった北海道の家具メーカー「山上木工」の山上裕一朗専務(35)から、ケースのデザインの依頼があった。応募期限は10月上旬で時間に余裕はなかったが、快諾し過去のメダルやケースのデザインを研究した。

 ケースの素材には北海道産のタモ材を採用。丈夫でスポーツ用品に用いられることが多く「北海道の良さを知ってもらいたい」という山上さんの考えとも一致した。ケースの色は「大会のイメージカラーにもなっていて、メダルの輝きを引き立てられる」(吉田さん)と日本伝統の藍色を選んだ。

 吉田さんのデザインを基に、同社がケースを制作した。試作品を約100個作り出来上がったケースの大きさは直径12センチ、厚さ6センチ。側面の一部には角度を付け、メダルを入れたまま立てて飾れるよう工夫を凝らした。5400個のケースは全て手作りで、山上さんは「試行錯誤を繰り返した傑作。世界中のアスリートに吉田さんと一緒に作ったものを届けられることが誇り」と胸を張る。

 先月24日、東京五輪のメダルデザインが発表され、吉田さんらが手掛けたケースも披露された。4年に1度のスポーツの祭典まで1年を切り「わくわくしている」と笑顔を見せる吉田さんは「県内でも競技が行われるので、実際に選手がケースを持っている姿を見たい」と声を弾ませた。