無資格で注射や採血 千葉県警、容疑の偽看護師逮捕 過去5年、複数施設勤務か

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任意同行に応じ、船橋署に向かう下條容疑者=6日午前7時1分、鎌ケ谷市鎌ケ谷
任意同行に応じ、船橋署に向かう下條容疑者=6日午前7時1分、鎌ケ谷市鎌ケ谷
看護師免許証を偽造などし、診療補助業務を行った医療機器など=6日、船橋署
看護師免許証を偽造などし、診療補助業務を行った医療機器など=6日、船橋署

 偽造した看護師免許証を使用し、勤務していた柏市の特別養護老人ホーム(特養)で注射や採血を行ったとして、千葉県警生活経済課と船橋署は6日、偽造有印公文書行使と保健師助産師看護師法違反の疑いで鎌ケ谷市鎌ケ谷9、職業不詳、下條康司容疑者(54)を逮捕した。同様の手口を繰り返し、約5年前から県内の複数の特養などで働いていたとみて裏付けを進める。

 同課によると、下條容疑者は人材派遣会社から派遣され、昨年4月以降、柏市の特養に勤務。「看護師として派遣されれば時給が高くなるのでやった」と免許証の偽造は認めているが、「採血はしていない」と同法違反容疑の一部を否認している。

 逮捕容疑は昨年4月10日ごろ、看護師の資格がないにもかかわらず、自らの氏名を記載した偽造免許証のコピーを派遣会社に提示。5月11月~8月8日ごろの間、柏市の特養で、入所者の女性(87)にインスリン注射などで計49回針を刺す行為をし、8月3日ごろには別の女性(98)の採血をした疑い。2人に健康被害はなかった。

 以前勤務した特養などで他人の免許証をコピーし、その写しの氏名欄を自分の氏名に変えるなどして派遣会社に提示。診療補助行為について「二十数年前にフィリピンの看護学校で学んだ」と供述し、独学でも知識を身に付けていたとされる。押収品は関連書籍など約110点に上った。

 昨年8月、特養の同僚が医薬品の効能を理解していないなど知識が乏しい下條容疑者を不審に思い、派遣会社に報告。派遣会社が免許証の原本の提示を求めたが、その後連絡が取れなくなり、船橋署に相談していた。