電動車いすの回遊性調査 ドコモが実証実験 10台無料貸し出し 幕張新都心

実証実験で使用されている電動車いす。位置情報が分かる端末が搭載されている=千葉市美浜区のJR海浜幕張駅前
実証実験で使用されている電動車いす。位置情報が分かる端末が搭載されている=千葉市美浜区のJR海浜幕張駅前

 次世代技術を生かしたパーソナルモビリティ(1人乗り移動機器)の実用化に向け、通信大手NTTドコモは、千葉市美浜区の幕張新都心で、電動車いすを無料で貸し出し共有する実証実験を始めた。JR海浜幕張駅前など3カ所の専用ステーションに計10台を配置し、需要や回遊性を調べる。

 市が本年度から始めた「パーソナルモビリティ社会実装サポート事業」を活用した実験。同事業は、電車など公共交通機関を降りた後の移動手段の確保や、街の回遊性向上に取り組む民間企業を市が支援する。公募型プロポーザル方式で実証実験を行う企業を募集し、同社のみが応募し採択された。市は事業費の3分の2(上限500万円)を補助する。

 実証実験は11月9、10日、13~15日、28~30日の計8日間実施。走行ルートなどが分かるドコモの位置情報端末を搭載した電動車いす「WHILL(ウィル)」10台を同駅前、幕張メッセ、イオンモール幕張新都心の専用ステーションで貸し出す。9、10日に行った実験では、足が不自由な高齢者や親子連れが同駅からイオンモールへの移動などに計11回利用した。

 同社はすでに10月、ベイタウンの住民10人に同車いすをリースし、用途や移動経路、普段より移動距離が延びるかどうかを調査。12月10~12日には同モール内で、自律走行できる1人乗りの電動小型立ち乗り車を走らせる実験も行う。

 担当者は「幕張新都心はベッドタウンやオフィス、商業施設があり、さまざまな用途で実験ができる」と地域の特性を説明。来年度は、実用化に向け電動車いすを有料で貸し出す実験を行いたいという。将来的には同市が認定されている国家戦略特区を活用し、自律走行する電動車いすを導入、利用後に無人で専用ステーションに戻る共有サービスなどを構想している。

 市内では来年2月からシェアサイクルが本格的に実用されるほか、幕張新都心などでは電動キックボードの実証実験が実施中。市国家戦略特区推進課は「いろいろな移動機器を導入し、ニーズに合わせて選択できるようにしたい」としている。


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