世界各地から紅茶厳選 ハーブとブレンドにも注力 サウザンドリーフ(千葉市中央区)【ちばの元気企業】

えりすぐりの紅茶やハーブティー約40種類が並ぶ店頭。おいしい飲み方のレクチャーも受けられる=千葉市中央区のサウザンドリーフ
えりすぐりの紅茶やハーブティー約40種類が並ぶ店頭。おいしい飲み方のレクチャーも受けられる=千葉市中央区のサウザンドリーフ
アイスティーとの相性が良いスリランカ産の茶葉キャンディ。煮出した後の水色にもこだわった
アイスティーとの相性が良いスリランカ産の茶葉キャンディ。煮出した後の水色にもこだわった

 世界各地から厳選した紅茶の葉を販売する「サウザンドリーフ」は、四半世紀にわたって地元住民に愛され続ける。“千葉”の漢字を英語に置き換え、無数に広がる茶葉の世界をイメージした店名。レストランやカフェへの卸売りも県内外60店舗まで拡大し、着実にファンを増やしている。

 1996年、JR西千葉駅南口の住宅街に店を構えた。おしゃれなコーヒー店がひしめく地域で、当時も今も珍しい紅茶専門店だ。創業者の小川治子さんが亡くなり、「大学のある文化の街で紅茶のおいしさを広めたい」との思いを受け継いだ市原真理さんが、約10年前から店を守っている。

 「毎日飲む良質な紅茶を適正価格で」。専門店としてはリーズナブルな価格設定を貫き、食卓の定番品であるインド産の茶葉アッサムは100グラム(約40杯分)が790円で手に入る。華美なパッケージは作らず、素材の味を。保存袋に施したシンプルな葉っぱのロゴが変わらぬ目印だ。

 長年の定番商品は、紅茶の女王とも呼ばれるスリランカ産の茶葉ディンブラ。強いこだわりのもと、毎年旬の冬に摘みたてを用意する。ミルクとの相性が抜群とされ、茶葉に合わせた飲み方を楽しむ“はじめの一杯”に最適だ。

 メール便(270円)で全国に配送できるため、大切な人へのギフトとしても人気を集める。「季節が巡る度、温かい人の気持ちに触れる」と市原さん。近所の男子大学生が「親元を離れて初めての母の日に」と訪れた日は、喜びで胸がいっぱいになったという。

 4年ほど前からはハーブとのブレンドにも力を入れ、カフェイン摂取を控える健康志向の高まりに対応。えりすぐりの紅茶と掛け合わせた15種類を販売し、常時約40種類が並ぶ店内で存在感が増している。昨夏完成したリンゴ香る味わいの「ポムダムール」は一番の自信作。石川県産のカモミールを使用した。

 常連客は飲んだ紅茶が丁寧に記録されたノートを見せてくれたり、「ストックが切れた」と慌てて買いに来たりする日も。市原さんは「ほそぼそやってきたが、地元に根付いた実感が湧く」と笑顔を見せる。

 とことん素材と向き合う地道な経営が功を奏し、オンラインでは全国から注文が届くまでになった。自慢の茶葉だけがそろう静かな店内で、「『サウザンドリーフの紅茶に癒やされた』と聞くのが何よりうれしい」と頬を緩めた。


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