成田空港 きょう夜間発着時間延長 1978年開港以来初 【成田空港機能強化】

冬ダイヤに向け、成田空港では準備が着々と進んでいる。ピーチと統合するバニラは26日の最終運航を前に、井上社長らが機体清掃を行った=25日
冬ダイヤに向け、成田空港では準備が着々と進んでいる。ピーチと統合するバニラは26日の最終運航を前に、井上社長らが機体清掃を行った=25日

 成田空港できょう27日夜、発着時間が午後11時までから午前0時までへと1時間延長される。1978年の開港以来初めてとなる延長で、昨年3月の千葉県、成田市など空港周辺の9市町、国土交通省、NAAの4者協議会での合意に基づき、A滑走路で先行して実施される。同日から実施される冬ダイヤでの11時以降の週間発着回数は旅客便16回、貨物便14回。成田国際空港会社(NAA)では昨年10月からA滑走路側での内窓設置工事を進めているが、10月下旬現在で成田、芝山、横芝光、山武の4市町874件に対し申請は177件にとどまるなど課題も残る。

◆終電午前0時以降に

 NAAによると、冬ダイヤで11時以降に出発する旅客便は、いずれも夏ダイヤからの時間変更で、エミレーツ航空のドバイ線(11時発)、ターキッシュエアラインのイスタンブール線(同)、ジェットスター・ジャパンの台北線(11時10分発)。到着便では春秋航空日本の寧波線(10時55分着)が最終となる見込み。

 貨物便はカーゴルックスイタリアの香港線(10時30分発)が新規就航するほかは時間変更で、11時以降は日本貨物航空のシンガポール線(11時発)とアムステルダム線(11時30分発)、全日空の上海線(同)となっている。

 鉄道各社は午前0時以降に空港を出発する終電の新設などを行い、増加する深夜時間帯の旅客の利便性向上を図る。

◆相次ぐ新規就航

 冬ダイヤでは、新規就航も相次ぐ。全日空はチェンナイ線、ピーチは成田発着では初となる国際線として高雄線と台北線、春秋航空日本は上海線などを就航させる。

 一方で冬ダイヤに向けた準備も着々と進み、ピーチと統合するバニラエアは26日の台北線の最終運航前となる25日、井上慎一社長自らがモップを持ち、社員とともにラストフライトに使用する機体「JA12VA」を清掃。さらにカウンターの表示の付け替え作業などに追われた。

◆変更許可申請に注目

 B滑走路延伸とC滑走路新設を含む空港拡張予定地は約千ヘクタール。地権者からの同意書の取得状況は面積ベースで約95%に達しているほか、環境影響評価書の縦覧は28日に終了し、今後は航空法の変更許可手続きの時期が焦点。24日には県と成田空港周辺9市町の首長らで構成する「成田空港圏自治体連絡協議会」(会長・小泉一成成田市長)が国土交通省を訪れ、変更許可手続きの早期着手を求める要請を行っている。

 NAAの田村明比古社長は24日の定例会見で「要請は空港のさらなる機能強化に対する期待の大きさであり、重く受け止める。総合的に判断して、次のステップを考えていきたい」と話している。

 航空機騒音対策に有効とされる内窓設置工事は道半ばで、「成田空港騒音対策地域連絡協議会」(成尾政美会長)からも、内窓設置工事対象範囲を早急に第1種区域まで拡大するよう求める要望が出ている。田村社長は、夜間飛行制限変更の運用中にも「さまざまな意見や要望が出ると思う」としている。変更許可申請の時期とともに、さらなる環境対策も注目される。


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