千葉県の特産果樹「房州びわ」の産地の南房総市で9日、皇室へ献上するビワの選果式が開かれた。110回目の節目となる式で、安房地域の8組合から出品され、形や表面の色、粒ぞろいなどを審査。天皇陛下への献上品には4年連続で同市の岩井枇杷(びわ)組合が生産したのビワが選ばれた。献上品は10日、房州枇杷組合連合会が宮内庁に届ける。
(島津太彦)
同市などによると、房州びわは果実の大きさ、形の美しさで知られる。江戸時代中期の1751(宝暦元)年ごろから栽培が始まったという。昨年の県内生産量は417トンで、長崎県に次ぐ全国2位。
皇室への献上は、1909(明治42)年6月に旧富浦村南無谷(現南房総市)の木村兼吉氏らが始めたとされる。今年は寒波や、直近の台風6号による被害も少なからずあったものの、同市と館山市、鋸南町の計8組合はよりすぐりのビワを出品した。
選果式では、審査員らが入念に果実をチェック。審査の結果、岩井枇杷組合の農家が生産した品種「田中」が天皇陛下への献上品となった。同組合は4年連続選出の快挙となり、近藤新一組合長(69)は「けさ受け取りに行ったら、一目見て素晴らしく、最高の出来だった。出荷で忙しい時期に出品してもらい、感謝の気持ちでいっぱい」と述べた。
皇后陛下には多田良、上皇さまには南無谷、上皇后さまには鋸南の各組合のビワが献上される。
審査委員長を務めた県農林総合研究センターの板倉孝一センター長は「いずれも形や表面の色つやに優れ、見た目のそろいも良く、優劣つけがたいものだった。審査には大変苦慮した」と講評した。








