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上の子の赤ちゃん返り、けんか…きょうだいを「平等に育てたい」親の心が軽くなるヒント 【保育園キートス・かい園長の子育て相談室】(10)

2025/5/7 20:00 (4/15 14:09更新)
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 千葉市、成田市で10園の保育園を運営している【荷物のいらない保育園】キートスチャイルドケア・キートスベビーケアで園長をしております!かい園長です!よろしくお願いいたします!

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 今回は園でもご相談が多い『きょうだいの育て方に関する不安や悩み』について書かせていただきます!

 ご相談内容として多いのが「きょうだいがいると、どうしても上の子に我慢させてしまって…」「下の子ばかり構っているようで、上の子がすねてしまうんです」といった、“きょうだいの育て方や接し方”に関するご相談です。

 今回は、そんな保護者の皆さんの不安や戸惑いに少しでも寄り添えるような、ヒントや考え方をお届けしたいと思います。

◆「上の子がかわいそう…」と思ってしまう場合

 下の子が生まれると、どうしても赤ちゃんのお世話に手がかかったり、上の子には「ちょっと待っててね」「今は赤ちゃんが寝ているから静かにして」と声をかける場面が増えるかと思います。

 そんなとき、「上の子が我慢してばかりでかわいそう…」と感じる保護者の方も多いのではないでしょうか?

 ですが、その“かわいそう”という気持ちは、子どもにとって必ずしも悪いことではありません。

 大事なのは、「我慢させてしまった」と思った時に、きちんとその子の気持ちを受け止めて、後からでもしっかり向き合うことだと思います。

 例えば、赤ちゃんのお世話がひと段落したタイミングで、「さっきは赤ちゃんのお世話でバタバタしていたけれど、○○ちゃんのこときちんと見てたよ。待っててくれてありがとう」と声をかけてあげる。それだけでも、子どもの心にはしっかりと届くと思います。

◆上の子が赤ちゃん返りをして悩んでいる場合

 下の子が生まれた途端、上の子が急に甘えん坊になったり、わざと赤ちゃんのような言動をしたり、以前はできていたことができなくなったりと、いわゆる“赤ちゃん返り”と呼ばれる行動が起こることがあります。

 これは、保護者の方の関心が弟や妹に向かっていると感じた時に、自分も注目されたい、愛されたいという気持ちの現れです。とても自然な反応ですので、叱ったり否定したりするのではなく、「今は甘えたい気持ちなんだな」と受け止めてあげていただけたらと思います。

 こういった時におすすめなのが、“上の子との二人だけの時間”を意識的につくることです。

 10分ほどの短い時間でも、下の子が寝ている間などに、「ママと二人きりでお話ししようか」「○○ちゃんだけのスペシャルタイムだよ!」などと特別感を演出してあげると、子どもにとってはとてもうれしく感じることができると思います!

 また「保育園の一時預かり」や「こども誰でも通園制度」といった制度を利用すると、上の子との時間を作る事ができる場面もあるので選択肢に入れてみるのもいいかもしれません!

◆平等ではなく公平を目指して

 「きょうだいだから、同じように育てなければいけない」と思い込んでしまうと、かえって苦しくなってしまいます。

 きょうだいといっても、それぞれに性格も違えば、年齢や発達段階も違います。同じように接しても、同じようには受け取ってもらえないことも多くあります。

 大切なのは、“平等”ではなく“公平”を意識することで、それぞれの子に合った関わり方をしていくことが、結果的には子どもの心を満たすことに繋がります。

 例えば、お兄ちゃんには「お手伝いありがとう。さすがお兄ちゃんだね」、妹には「お片付けできたんだね。すごいね!」など、それぞれの年齢や立場に応じた言葉かけをしてあげると良いと思います!

◆喧嘩ばかりで大丈夫か心配な場合

 きょうだい喧嘩も、親にとっては悩ましい問題のひとつだと思います。「毎日毎日、ちょっとしたことでケンカしてばかり…」「叩いたり泣いたり、どうして仲良くできないの?」と感じる方も多いと思います。

 でも、きょうだい喧嘩は、実はとても大切な“社会性”の学びの場でもあります。自分の気持ちを主張したり、相手の反応を見たり、時には折り合いをつけたりと、そうしたやりとりの中で、人との関係の作り方を自然に学んでいきます。

 ただし、手が出る、暴力的になるといった場合は、「叩くのはダメ」「痛い思いをさせてしまうのは良くない」というルールをしっかり伝えることも必要です。その上で、「どうしてそうなったのか」を一人ひとりの話を聞いて、気持ちに寄り添う姿勢が大切です。

◆保護者だって完璧である必要はありません

 最後に、何よりお伝えしたいのは、「保護者だって、完璧じゃなくていい」ということです。きょうだいの育児は、常にバランスを取ることに悩み、時には罪悪感にさいなまれることもあると思います。

 ですがそうやって日々葛藤しながらも子どもと向き合っている姿こそが、何よりも立派な“子育て”だと思います。

 子どもたちは、保護者の完璧さではなく、『温かさ』や『安心感』を求めています。たとえ上手くいかない日があっても、「今日はちょっと怒りすぎちゃったな…」「また明日は笑顔で接しよう」と、そんな気持ちのリセットや反省ができれば全く問題ありません。

 きょうだいの育児は決して楽なものではないと思います。ですが、ふとした瞬間に手をつないで歩いていたり、一緒に笑い合っていたりする姿を見ると、その関係性の奥深さと温かさを感じ、きょうだいがいて良かったなあと実感することがあると思います。

 どちらかを我慢させないようにではなく、どちらの気持ちにも寄り添っていくことが大切で、完璧じゃなくても、少しずつ、丁寧に、周りの手も借りながら進んでいけたらいいと思います。

 自分も姉が2人いて自分の両親も3人育てるのは大変だったと思うのですが、自分自身、姉と喧嘩したり衝突することもありましたが、今振り返ってみると姉がいたことで楽しかったことや幸せだったこと、姉がいてよかったなと感じることがたくさんあります。

 母親に当時の事を聞くと『大変な時もあったけど、ある時期を乗り越えてしまえば大丈夫だったよ!』と笑いながら教えてくれました。

 今、きょうだいの育て方で悩まれている方々は今が『その時期』なんだと思うので、今だけ頑張ろう!という気持ちでゆっくり保護者の方やお子さんのペースで乗り越えていければ良いと思います。

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 千葉市、成田市で10園の保育園を運営している【荷物のいらない保育園】キートスチャイルドケア・キートスベビーケアで園長をしている「かい園長」が子育ての悩みに答えます。(原則、毎月第1水曜更新)

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