児童見守り中の悲劇 友人ら絶句「なぜ」 仲良し2人も暗転 野田3人死亡事故

交差点で人をはね、施設の壁に衝突した車=13日午前11時24分、野田市清水公園東2
交差点で人をはね、施設の壁に衝突した車=13日午前11時24分、野田市清水公園東2
亡くなった浜野さん(共同)
亡くなった浜野さん(共同)
亡くなった大野さん(左)と高原さん
亡くなった大野さん(左)と高原さん

 「優しく真面目な人が、なぜこんなことに」-。野田市の通学路で13日朝、ワゴン車が歩道に突っ込み、はねられた男女3人が死亡した事故。犠牲者の一人、浜野哲夫さん(70)は、登校する小学生を見守るボランティア中に事故に巻き込まれたとみられる。また、普段から仲良くしていた大野ふぢさん(74)と高原和代さん(77)は、現場近くの公園で日課のラジオ体操や太極拳をした後、帰宅途中に事故に遭ったとみられる。突然の惨劇に、友人らは声を失っている。

 浜野さんと一緒に子どもの防犯活動に取り組んできた自治会のメンバーは「子どもに慕われる穏やかな人だった。悔やんでも悔やみきれない」と悲痛な表情を浮かべた。

 現場付近の住民によると、浜野さんは2017年、松戸市で登校中の女児が連れ去られ、殺害された事件を契機に、見守り活動に参加するようになった。

 浜野さんとともに防犯パトロールに従事するなど、親交が深かった男性(70)は「雨の日も雪の日も、年に200日以上は通学路に立ち、子どもと名前で呼び合っていた。子どもに親しまれることをとてもうれしがっていた」と振り返る。

 浜野さんが通学を見守っていた近くの市立柳沢小では、事故の一報を受けて児童全員で浜野さんの回復を祈る折り鶴を作っていた。その後に亡くなったと悲報が伝わると、教頭は「子どもたちのために犠牲になった。大変申し訳ない」と悲しんだ。折り鶴は千羽作り、浜野さんの墓前に供えるつもりだという。

 車が突っ込んだ介護施設で働く女性は「顔を合わせるとよく会話をした。今朝、何かがぶつかる音がしたので外に出てみると、浜野さんが被害に遭っていたのでびっくりした」と驚きを隠せない様子だった。

 高原さんの知人の女性(75)は「高原さんとは老人会のイベントで交流があった。感じが良くて、積極的にお手伝いもしてくれた。悲しいという言葉しか出てこない」と悲しんだ。

 近くに住む70代女性は「高原さんとは昨日会ったばかり。突然のことにびっくりしている」と話した。

 大野さんの義理の息子は「至って普通の人で、事故に遭うような悪い人ではない。まだ信じられない」と話した。

 通学路での悲惨な事故に、母親たちからは子どもへの精神的影響を不安視する声も。当時、現場には事故を目の当たりにした子どももおり、近くに住む主婦(47)は「泣き叫んだり、ぼうぜんと立ち尽くす子もいた」と緊迫した様子を語る。小学生の孫を持つ女性(70)は「幼心には相当なショック。心のケアを徹底してほしい」と要望した。


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