食事与えず何度も冷水 母証言 死亡直前、馬乗り暴行 【法廷リポート 野田女児虐待死】

 野田市立小4年の栗原心愛(みあ)さん=当時(10)=が昨年1月、自宅浴室で死亡した虐待事件で、傷害致死などの罪に問われた父親、勇一郎被告(42)の裁判員裁判第4回公判が27日、千葉地裁(前田巌裁判長)で開かれた。26日に続き心愛さんの母親(33)の証人尋問が行われ、母親は心愛さんが死亡する直前に冷水を何度も浴びせられるなどした数々の虐待を証言。娘の死を「信じたくなかった」といい、「できる限り重い刑にしてほしい」と強い処罰感情を示した。

 証人尋問はこの日もビデオリンク方式により、別室と通じたモニター越しに行われた。母親は主に、心愛さんが飢餓や強いストレス状態になって死亡した昨年1月22~24日の出来事を振り返った。

 証言によると、心愛さんは22日の夕食を最後に水分以外を口にしておらず、立たされたりその場で駆け足をさせられたりする中で次第に衰弱。食事に関しては一度、勇一郎被告から「あげなくていい」と伝えられ、その後も監視下にあったため「あげられる状態でなかった」という。

 24日には、浴室で立ち続ける心愛さんに勇一郎被告が「5秒以内に服を脱げ」と無理強いしたが、疲労ですぐにできなかったことから、ボウルにためた冷水を心愛さんの体へ。脱衣後、心愛さんが体を流すために湯を出そうとすると「何で湯なんだ」と遮り、シャワーで冷水を掛けたとした。

 その後はリビングで心愛さんに馬乗りになって体を反らせる暴行があり、夜になって寝室に入った心愛さんは「寝るのはだめだから」と勇一郎被告に連れられ、再び浴室に。「ドン」。突然鈍い音がして母親が浴室に向かうと、心愛さんが倒れて動かなくなっていたという。

 母親は意識がない心愛さんと対面した当時を振り返り「信じたくなかったが、亡くなったのだと思った」と説明。勇一郎被告の当時の様子については「少し落ち着かなかった」と明らかにした。

 母親は勇一郎被告の暴行を制止しなかったとして傷害ほう助の罪に問われ、すでに懲役2年6月、保護観察付き執行猶予5年の一審判決が確定している。

 きょう28日の第5回公判は、当時の担任教諭や児童相談所の職員の証人尋問が行われる予定。


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