来館者36年ぶり最多更新 加曽利貝塚博物館 特別史跡、遺物発掘で

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昨年11月に開催した「縄文秋まつり」。多くの市民でにぎわった(加曽利貝塚博物館提供)
昨年11月に開催した「縄文秋まつり」。多くの市民でにぎわった(加曽利貝塚博物館提供)

 千葉市立加曽利貝塚博物館(千葉市若葉区)は5日、年間来館者数が36年ぶりに過去最高を更新したことを明らかにした。2017年10月に同貝塚が国宝に相当する特別史跡に指定されたことで来館者が急増。昨年度から始まった約半世紀ぶりの大規模発掘調査で縄文時代の貴重な遺物が相次ぎ見つかったことも後押しになった。

 同館によると、これまでの最高は1982年度の7万3225人。今月2日に市内の家族連れで本年度の来館者が7万3226人となり記録を更新した。3日現在の来館者は7万3512人。

 同館は2階建てで1966年11月開館。加曽利貝塚から見つかった縄文土器や石器、動物・人の骨などを展示し、東京湾周辺に住んでいた縄文時代の人々の生活の様子を解説している。来館者は82年度をピークに減少し、2000年代は1万人台で推移していた。

 15年7月に入館料が無料化されたことから、来館者が増加。特別史跡指定が取り沙汰された翌16年には4万人台まで戻り、指定が実現した17年度は7万1510人と35年ぶりの7万人台に到達していた。

 17年度は同貝塚で45年ぶりの大規模発掘調査があり、縄文時代晩期(約3千年前)の竪穴住居跡や精巧な彫刻が施された耳飾りなどを発見。本年度の調査でも石剣3本などが見つかり注目が集まった。春と秋恒例の「縄文まつり」をはじめ、家族連れが楽しめるイベントも途切れなく開催。今月24日には焼き栗の振る舞いや「縄文のくらし体験」のミニイベントを予定している。

 同館の担当者は「加曽利貝塚は千葉市が誇る遺跡。気候も暖かくなるので、多くの市民に遊びに来てほしい」とさらなる来館者の上積みを期待した。

 同貝塚を巡っては、市教委が2月、周辺地域を含めた整備活用のグランドデザインを公表。現在、史跡内にある同館は老朽化もあり、史跡外の移転新築をする方針を示している。