2020夏季千葉県高等学校野球大会 あの瞬間を捉えた写真も多数

年を取る暇がない

 年を取る暇がない。

 同年配の友人らはほぼ悠々自適の生活だが、私にはその悠々がない。

 出版社にも勤務し、テレビの台本書きも長年続けてきたが、一般生活の常識に欠ける私には、どこでまちがったのか年金が入ってこない。

 細々と原稿を書き、オロオロと講演に歩き、それでも生活できるほどの収入はない。

 口過ぎなどそれなりに妥協しても、光熱費や税金はそうはいかない。払わなければ電気が止まって、私の仕事ができなくなる。

 昼間はやむことのない工事の騒音と震動に耳目をふさぎ、夜になってから書物を読み、書き物をする。

 同じ稲毛区に住む知友の鈴木恵美子さんは、コミュニティーづくり懇談会の会長として活動し、千葉市に寄与しているが、さすがに工事公害には勝てず、しばらく東京の娘さん宅に避難していたと聞く。

 私には子どもが無く、そうした避難所も無いわけで、昼間は表をオロオロ歩き、夜になって机に向かうから、光熱費だけは払い込まなくてはならない。

 後回しになるのは税金で、業を煮やした役所の係官は、土地家屋を売ってでも払わせようとする意気込みである。

 泣きっ面に蜂というのか、不運が不運を招くというのか、私は自宅前のわずか三段の石段を転げ落ち、肋骨を六本折り、そのさいの胸部打撲で肺上部が曇った。レントゲン写真を見た医師が炎症だと言う。

 加えて声音に異常を発生した私は、整形外科医院から耳鼻咽喉科医院に回され、そこでノドのポリープを発見、良性か悪性か、大病院で検診ということになった。

 臆病な私は怖くてたまらない。...


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