千葉市、成田市で10園の保育園を運営している【荷物のいらない保育園】キートスチャイルドケア・キートスベビーケアで園長をしております!かい園長です!よろしくお願いいたします!
今回は園でもよくご相談頂くことの多い『お友だちとのトラブルに保護者はどこまで関わるべきか』についてです!
子どもが保育園から帰ってきて、「〇〇くんに叩かれた」「おもちゃ取られた」と涙ぐんで話してくるそんなとき、保護者として胸がギュッと痛むこともあると思います。
「どうしてそんなことされたの?」「先生は見てたの?」とつい問い詰めて聞きたくなったり
「相手の子には明日謝ってもらわなきゃ!」と感情的になってしまうこともあるかもしれません。
保護者の方の気持ちももちろん痛いほど分かるのですが、実は子ども同士のトラブルも心の成長のチャンスなんです。
今回は、保育現場で子どもたちを見てきた立場から、トラブルの中にある学びと、保護者がどんな風に関わればいいかをお話しします。
トラブルは「悪いこと」ではない
私たち大人は「ケンカ=悪いこと」という風に考えがちですが、保育園で日々子ども達を見ていると、ケンカや言い合いは『人と関わる力』を育てる大切な時間だと思います。
例えばですが、
・おもちゃを譲れない → 「自分の気持ちを主張する力」
・取ってしまった → 「相手の気持ちに気づく機会」
・泣いてしまう → 「悲しみを伝える練習」
これらはすべて、子ども達にとって社会生活を送る上での大切な第一歩であり、最初から相手の事を考え行動出来る子はいません。
「こうしたら悲しいんだ」「こう言えば伝わるんだ」と経験して学んでいく事が多いです。
大人や保育者がその機会を一概に全て「ケンカはいけません!」とすぐ止めてしまうと、子どもは『どうすればよかったのか』を考えるチャンスを失ってしまうともいえます。

保育園での先生の関わり方
園では、子ども同士のトラブルが起きたとき、すぐにどちらが悪いと決めることはしないようにしています。
まずは双方の気持ちを丁寧に聞き、「どうして取っちゃったの?」「これ使いたかったんだね」「取られて悲しかったんだね」
その上で、「どうすればよかったと思う?」と考える時間を持つようにしています。
大人が答えを与えるのではなく、子どもが自分の中で「気づくこと」を大切にしています。
3歳頃まではまだ言葉で気持ちを表すのが難しいので、先生が子どもの気持ちを代弁することもあります。
「〇〇ちゃんはこれが使いたかったんだね。でも〇〇ちゃんも遊んでたから、どうしようか?」と、双方の気持ちを大切にする声かけを繰り返しています。
この繰り返しが、子どもたちの中に“相手を思いやる心”を育てていくのだと信じています。
保護者が出来る大切なこと①
まずは「気持ちを受け止める」という事です。
家で子どもがトラブルについて話してきたとき、一番大切なのは「正しい判断」よりも「気持ちの受け止め」です。
「嫌だったね」「悲しかったね」「そういうことがあったんだね」
そう言って、まずはお子さんの心を包んであげてください。
子どもは、保護者が自分の味方でいてくれると感じるだけで安心します。
そしてその安心が、翌日またお友だちと向き合う勇気になります。
反対に、「あなたも悪かったんじゃない?」「そんなことで泣かないの」と言われてしまうと、次回から自分の気持ちを話すこと自体をためらってしまうようになる可能性があります。
親ができる大切なこと②
「どうしたらよかったと思う?」と考えを引き出す。
一通り気持ちを受け止めたあとで、子どもにも
「じゃあ次はどうしたらよかったと思う?」と優しく聞いてみましょう。
ここは『大人が考える正解』を言わせるのではなく、『自分で考える』事が目的です。
「先生に言えばよかった」「貸してって言えばよかった」など、小さな気づきが次の行動につながります。
まだ難しい年齢の場合は、
「貸してって言ってみようか?」「一緒に使うって言えたらカッコいいね、素敵だね」と、言葉のモデルを示してあげるのもおすすめです。
親ができる大切なこと③
園への伝え方について
「ケンカがあった」と聞くと、心配で先生に確認したくなりますよね。
その時の確認の際もつい、感情的に伝えてしまう事もあるかも知れませんが、
「昨日、〇〇ちゃんが悲しいことがあったみたいで…先生の見ていないところかもしれませんが、様子を教えてもらえますか?」
といったように、感情をぶつけるのではなく『共有する姿勢』で伝えると、園や職員も受け取りやすく、より丁寧に関わることができたり注意して様子を見ながら保育する事も出来ます。
先生たちも、子どもたちが悩みながら成長していることを知っています。
「お家でこんな話をしてくれたんですね」と、園と家庭が一緒に子どもを見守る関係を築けると更に安心だと思うので、心配な姿が続くようであれば面談を希望してより詳しく姿や最近の傾向などを共有するのもいいかもしれません。

トラブルを通して育つ心
年少の頃は、「取られた」「叩かれた」と感じた気持ちが中心で年中になると、「どうしてそんなことされたんだろう?」と相手の気持ちを考え始め、年長になる頃には、「自分も悪かったかも」「仲直りしよう」と自ら行動できるようになってくる事が多いです。
この成長の過程を見ていると、トラブルの多い子ほど人の気持ちを理解する力が育ちやすいと感じます。
それは、たくさんの関わりの中で自分の気持ちを伝える練習をしてきたからだと思います。
トラブルがあった日も、泣いた日も、その全てが「人と生きる力」を育てる大切な時間なのだと思います。
大人も学びの途中
私たち大人も人との関わりに悩むこともありますよね。
同僚に対しての言い方、家族との意見の違いなど、子どもたちと同じように悩みながら関係を築いているのだと思います。
だからこそ、子どもたちのトラブルに出会ったときは、
「今まさに、心のトレーニングをしているんだな」と温かい目で見てあげてください。
泣いて、怒って、仲直りして。
その繰り返しの中で、子どもたちは確実に成長しています。
お家では「よく頑張ったね」とギュッと抱きしめてあげたり、沢山褒めてあげてください。
その一言や行動が、子どもにとって何よりの安心と勇気になります。
子どもの世界にも、大人の世界にも、トラブルはつきものです。
けれどその経験を通して相手を想う力、自分で考える力が育っています。
今日もまた、子どもたちは小さな社会で、心を育てながら生きています。
私たち大人も一緒に、見守り、学び続けていきたいと思います。
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千葉市、成田市で10園の保育園を運営している【荷物のいらない保育園】キートスチャイルドケア・キートスベビーケアで園長をしている「かい園長」が子育ての悩みに答えます。(原則、毎月第1水曜更新)










