保存訴え「土気城基金」 差し押さえ城跡買い取りへ 守る会

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井戸沢曲輪を紹介する「土気城を守る会」の小川知昭会長代行(左)=千葉市緑区

 土気城跡(千葉市緑区)の北西部分「井戸沢曲輪(いどさわくるわ)」が、銀行に差し押さえられた。競売に掛けられた際に買い取って保存しようと、土気城を守る会(小川知昭会長代行)は、ナショナルトラスト運動として「土気城基金」を設立。土気城の歴史的価値を市民に伝えながら、協力者を増やして資金を集めたいとしている。

 土気城は奈良時代の古城が起源とされる。16世紀の酒井氏の本拠地で、勢力圏は茂原市、山武市成東、中央区浜野まで及んだ。戦国時代末期、豊臣方に接収され廃城に。旧土気町地区の歴史を象徴する城跡で、土塁など遺構の保存状態は良い。酒井氏は勢力下の地域を法華経(日蓮宗)に改宗させた七里法華で知られ、その影響は現代にも残る。

 特に、巨大な井戸沢曲輪は本丸や水源地を防御するため掘られたと考えられている。一部は農地となったが、大半は当時の地形のまま残されている。同会事務局長の杉田秀一さん(55)は「この曲輪の堀は深く、圧巻だ」と魅力を語る。

 同会は昨年、城跡が少なくとも約1万4700平方メートル差し押さえられていることを知った。同年8月に最初の入札が行われたが、不調に終わったという。「今後も第2、第3の競売が想定される」として、同会は基金への協力を呼び掛けている。

 基金は1口1万円、400万円が目標。問い合わせは同会、電話043(234)1221。