【未明の砦】(86) 太田愛・作 藤岡詩織・画

◆第一章 発端の夏(七十一)

 泉原が立って、ザルに盛られた大玉の桃を居間に運んできた。湿った夜の大気に甘やかな桃の香りがパッと広がった。
 
 玄羽は団扇を置いてそのひとつを手に取ると、四人の ・・・

【残り 829文字、写真 1 枚】



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