2021年1月10日 18:20 | 無料公開
千葉県は10日、いすみ市の養鶏場で死んだ鶏が見つかり、簡易検査で鳥インフルエンザ陽性の疑いのある反応が出たと発表した。確定すれば県内で今季2例目となり、この養鶏場で飼育している約114万5千羽を殺処分を進める。県は同日夕に対策本部会議を開き、防疫措置に向けた準備を開始した。
県によると、同養鶏場の6棟ある鶏舎のうちの1棟で5羽が集まって死んでおり、簡易検査で陽性となった。その後、県中央家畜保健衛生所で遺伝子検査し、結果を農林水産省に送付。患畜となる恐れのある「疑似患畜」と判定されれば、11日午前にも殺処分を始める。
同養鶏場は、昨年12月24日に鳥インフルエンザの発生が分かった別の養鶏場の半径3キロ圏内にあった。このエリアは卵や鶏の移動を原則禁じる「制限区域」に当たるが、検査で鶏に異常がないとして制限は解除されていた。
鳥インフルエンザと確定されれば、県は半径3キロ圏内を新たな制限区域に設定し、中にある1養鶏場で鶏を検査。半径3~10キロ圏内も新たに搬出制限を設け、中にある8農場で異常がないか確認する。
昨年に鳥インフルエンザが発生した養鶏場では国内最大規模となる約114万羽の殺処分を完了。県は2月下旬に終息宣言する見通しを立てていたが、影響が出る恐れがある。