2020年6月23日 21:11 | 無料公開
千葉市は23日、市内の千葉港に停泊中の貨物船内から毒性の強い特定外来生物「ヒアリ」が千匹以上見つかったと発表した。千葉県によると、一度に千匹以上が確認されたのは県内で初めて。現在のところ、船外では見つかっていない。
市環境保全課などによると、貨物船は19日に中国・厦門(あもい)港から千葉港に到着。同日、鋼材の陸揚げ作業をしていた30代の日本人男性がアリに手を刺された。市はアリを県生物多様性センターに持ち込み、関東地方環境事務所を通じて専門家に確認してもらったところ、22日にヒアリと判明した。ヒアリによる人への被害が確認されたのは県内で初めてという。
ヒアリは船内で鋼材の間に緩衝材として置かれた枕木から見つかった。千匹以上の働きアリに加え、女王アリと卵、さなぎも確認された。
市は県などと協力し、船内での駆除を行うとともに、鋼材を陸揚げした場所と周辺の点検も行う。
国内でのヒアリの確認状況は6月23日現在で16都府県、52事例目。