【千葉県民の日特集】 パラ競技の関心高まる 県障がい者スポーツ協会

約580人が参加した県障害者スポーツ大会の陸上競技=5月、千葉市稲毛区の県総合スポーツセンター
約580人が参加した県障害者スポーツ大会の陸上競技=5月、千葉市稲毛区の県総合スポーツセンター

 県障がい者スポーツ協会(千葉市稲毛区)は、障害のある人の社会参加の促進と健康の維持増進を目的に障害者スポーツ大会の開催をはじめ、障害者スポーツ指導者の養成、市町村等が開催する障害者スポーツイベントへのコーデネーターの派遣、障害者スポーツ競技団体の支援等を行ってきた。東京パラリンピックを機に、「パラスポーツへの関心が高まった」と古川正美事務局長は手応えを話し、「パラスポーツを通じた共生社会の実現に貢献したい」と意欲を語る。

 県障害者スポーツ大会は、障害のある選手が競技等を通じスポーツの楽しさを体験するとともに、県民の障害に対する理解を深め、障害のある人の社会参加を推進することを目的に開催される。

 新型コロナの影響で、同大会は2020、21年と中止。今年は3年ぶりに開かれ、陸上競技には約580人が参加した。古川事務局長は「コロナ下でも例年の6割強の方々に参加いただけた」と期待の表れだと説明する。

 東京パラの4競技の県内開催が決まった後、企業や学校、公共施設からパラアスリートらの派遣要望が増えた。パラスポーツの広まりに比例して必要となるのは指導者だ。これを受けて県は日本パラスポーツ協会公認の初級障がい者スポーツ指導員の育成に力を入れる。初級は障害者のスポーツ参加のきっかけ作りを支援する役割を担うため、競技人口の裾野拡大に不可欠な存在となっている。

 障害者スポーツの祭典を経験し、「パラアスリートの受け入れノウハウを得たはず」と古川事務局長は現状を分析。施設のバリアフリー化が進み、車いすを使用する室内競技の受け入れも改善しつつあると指摘する。そして障害者個々の特性に合わせたサポートを提供できれば、さらにパラスポーツが活気付くと力を込めた。


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