
日本知的障がい者陸上競技連盟理事・東京2020ディレクターの下稲葉耕己さん=流山市=は、東京パラリンピックについて「障害者のスポーツ大会の存在が広く知られた。競技に挑戦したい人が増えた」と母国開催の効果を強調し、「育成から強化へのスキームを大事にしたい」とパラスポーツのさらなる飛躍を期待する。
下稲葉さんは障害者陸上チーム「ワンズパラアスリートクラブ」の代表を務め、東京パラで入賞した岩田悠希さんを指導している。
近年、健常者と同じステージで活躍している競技レベルを持ちつつ、パラ陸上へも挑戦したい中高生が増えているという。下稲葉さんは「アスリートとして、どのように成長させるかが鍵」と指摘。パラスポーツ人口が拡大し、大会を通じて競い合える環境づくりが全体のレベルアップにつながると説いた。
そのためにも「社会にパラスポーツが根付くことが大事」と下稲葉さん。共生社会の実現を促進するために、これからもパラアスリート育成に汗をかくつもりだ。
パリで再チャレンジ誓う 東京パラ入賞の岩田さん
東京パラリンピックで陸上の男子1500メートル(知的障害クラス)で8位入賞を果たした岩田悠希さん=流山市出身=は、「(2024年の)パリパラリンピック出場を目指す」と練習に励んでいる。
岩田さんは17年のアジアユース大会1500メートルで準優勝。19年4月から2年間の成績が反映される世界パラ陸連のランキングで6位以内に入った。
東京パラでは自己新記録と金メダルが目標だった。スタートから900メートル付近までトップをキープしたが守り切れなかった。「記録を更新できず悔しい」と振り返り、パリパラでの再チャレンジへ走り込む。「応援してもらえるため頑張ります」と表情を引き締めた。




