いすみ鉄道、古本で応援 売却益活用、図書館に寄贈も

「い鉄ブックス」に取り組む(左から)古竹社長、三星代表、尾野社長(三星代表提供)
「い鉄ブックス」に取り組む(左から)古竹社長、三星代表、尾野社長(三星代表提供)
「い鉄ブックス」のロゴ
「い鉄ブックス」のロゴ

 慢性的な赤字に悩む「いすみ鉄道」(本社・大多喜町)を、古本を活用して応援するプロジェクト「い鉄ブックス」の取り組みが行われている。寄付された本の売却益の一部を同鉄道の経営支援に充て、児童書などは民間図書館に寄贈。寄付者にはポイントに応じて1日乗車券などの返礼品が贈られる。本を介して鉄道や地域を支え、人と人をつなぐことが目的だ。

 寄付したい本があればホームページから申し込み、いすみ鉄道本社や民間図書館「星空の小さな図書館」(いすみ市)に持ち込むか、郵送する。20年近く古書販売を手掛け、同市内に新拠点を設けた「エコカレッジ」が買い取り価値を査定し、専門書などはネットで販売。絵本や話題書、郷土本は同図書館に回して地域の財産にする。

 査定価格を参考にポイントが付与され、返礼品として同鉄道のグッズや1日乗車券と引き換えることができる。何年たっても読み返せる本や希少価値が高い書籍ほどポイントが高くなる。週刊誌や漫画などは不可。

 「い鉄ブックス」は昨年12月にスタート。エコカレッジの尾野寛明社長によると、買い取り店に本を売る人が「代金はいらない」と話すケースは多いといい、同図書館の三星千絵代表にも「本を捨てるのはもったいないし、売るのは味気ない。何かしら活用してほしい」といった声が寄せられ、同プロジェクトに関心を持つ人が増えているという。

 他にも寄付本の置き場に空き店舗を活用し、交流やにぎわいの醸成に古本市を開くことで地域への還元、貢献を計画。起業支援も考えている。同鉄道の古竹孝一社長は「この地域にはものを大切にする文化がある。鉄道会社の強みである発信力を生かして(い鉄ブックスを)成功させ、地域に根付くものにしたい」と話している。


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