震災後、客足遠のく マリンパーク閉館「寂しい」の声 千葉県は水質改善の行政指導

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31日で閉館する犬吠埼マリンパーク=29日、銚子市
31日で閉館する犬吠埼マリンパーク=29日、銚子市
犬吠埼マリンパークではイルカショーが人気を集めていた=昨年11月
犬吠埼マリンパークではイルカショーが人気を集めていた=昨年11月

 29日、閉館が明らかになった銚子市の民間水族館「犬吠埼マリンパーク」は、2011年の東日本大震災以降は客足が遠のき、厳しい運営状況が続いていた。関係者からは「犬吠埼灯台周辺が寂しくなってしまう」と惜しむ声が聞かれた。

 銚子市観光商工課によると、同館の来館者数は、2010年までの5年間は年に約11万9千~7万4千人の間で推移していたが、震災のあった11年から16年には約5万9千~4万9千人にまで落ち込んでいた。

 運営会社は「東京電力福島第1原発事故の影響を受け、学校などの団体客が極端に減少し、回復していない」と話し、「老朽化するボイラーの入れ替えなど多額の投資が必要だが、難しい」と閉館の理由を説明した。

 同館は犬吠埼灯台の近隣にあり、観光スポットの一つになっていた。市発行の観光パンフレットによると、約230種、2500匹の魚が泳ぐ姿を見学できた。展示しているイルカやペンギンは当面、施設で飼育するという。

 一方、イルカの水槽の水質に関し、千葉県海匝保健所は「プールの底が見えないような状況はイルカにとって良くない」として、水の入れ替えを頻繁に行い水質を改善するよう行政指導した。昨年12月6日の透明度は1メートル程度だったという。

 運営会社は取材に対し、「水質に問題はない」と反論している。

 地元で飲食店を経営する女性は「あまりにも突然で驚いている」。市担当者は「犬吠埼灯台の周辺が寂しくなってしまう」と懸念。越川信一市長は「市民や観光客に親しまれており、閉館は非常に残念。魚、動物が他の施設などでこれからも元気に過ごしてくれることを願う」とコメントした。