医薬品開発へ挑戦も 野田に中央研究所完成 キッコーマン

10月から運用が始まるキッコーマン中央研究所=野田市
10月から運用が始まるキッコーマン中央研究所=野田市
完成式で記念撮影する(前列左から)森田健作知事、茂木友三郎取締役名誉会長、堀切社長、鈴木有野田市長
完成式で記念撮影する(前列左から)森田健作知事、茂木友三郎取締役名誉会長、堀切社長、鈴木有野田市長

 キッコーマン(野田市)は同社グループの新たな研究開発拠点として野田市の本社近くに中央研究所を建設、10月1日から運用を始める。国内の関連機能を集約。醸造業で培った発酵や微生物に関する技術を活用し、食にとどまらず医薬品など新技術・製品の開発につなげることにしている。

 堀切功章社長は、完成式に合わせた8月29日の記者会見で「中央研究所が核になり、世の役に立つ価値を生み出すことを期待している」と強調した。

 同研究所には研究員約70人、商品開発担当者約70人など総勢約170人が常駐する。地上2階建て、延べ床面積約1万平方メートル。総工費は約70億円。

 メイン棟1階に実験室を集約し機能別に配置したほか、2階にオフィスや会議室、カフェなどを開放的に配置。研究者同士が意見交換しやすい構造にした。

 同社グループの研究開発部門は1904(明治37)年に設立された野田醤油醸造組合醸造試験所を母体とする。17年に発足した野田醤油株式会社(現キッコーマン)より歴史がある。

 堀切社長は「時代ニーズに合った食品開発を進め、加工食品の幅を広げたい。発酵技術を活用した新しい分野への挑戦にも期待している」。松山旭取締役常務執行役員は「これまで培った微生物などに関する技術を使い、食の分野に限らず薬の材料になるものを作り出せれば」と述べた。

 中央研究所を地元に建てた意義について、堀切社長は「町並みに合うよう低層の建物にした。昔は第一工場があった場所で、しょうゆ城下町の中心だった。地域の象徴的な建物になる」と述べた。


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