美術展と万葉の里

 市原市文化祭の1日、第51回市原市美術展覧会に行く。飯高和子会長のお招きを受けてほぼ毎年行く。

 五井駅前「サンプラザ市原」が都合で使えなくなり、今年は会場を「五井会館」に移していた。

 飯高会長は、以前から、市原市に「美術館を」と懇望していたが、市は一向に動く気配を見せない。飯高会長は朗朗と、個性豊かに立腹していた。

 会場に合わせて、今回は出展作品も少なかった。

 飯高会長作品には工夫がある。今回は二袋の祝儀袋にレイアウトされた。

「うれしさは 人との出会い 書とのめぐりあい 心の花慈しむ人との出会い」

 小品ながら、ギャラリーの視線を集めていた。

 小出善三郎氏作品「外房早春」は、ファンの期待通りに、作者のぬくもりを映して、穏やか波間には、岩のとんがり頭が静まる。

 知友の橋本君子さんは書画の作家で、礼賛する日高誠實翁の書簡への追慕。

 佐川栄子作品「少女」は判じ物的傑作だった。降り注ぐ「光線束」の内に、徐徐に少女の顔が浮かんでくると、一対をなさない両眼が、それぞれ悲観と楽観を主張する。

 展示作品を巡るうち、飯高会長からお呼びの声がかかり、万葉の歌碑建立の資料を手渡され、したがって取材は、美術展から木更津市の「万葉の里」へとスイッチされる。......


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