2025年3月2日 15:35 | 無料公開

チャイルドシートとシートベルト不使用時に正面衝突した実験。幼児役のダミー人形が座席に激しく衝突した(JAF提供)
チャイルドシートの使用率が過去最高となる中、子どもの交通死亡事故がなくならない。事故原因はさまざまだが、シートを取り付けていなかったり、間違って取り付けていたりするケースもある。日本自動車連盟(JAF)は「シートの適正利用で守れる命もある。説明書通りの使用を徹底して」と呼びかける。
2024年9月、大阪市鶴見区で20代女性が運転する軽乗用車が電柱に衝突、後部座席の生後5カ月の女児が死亡した。
捜査関係者によると、女児はチャイルドシートに座っていたが固定が不十分で、事故の衝撃で動いたとみられる。また乳児期は後ろ向きでの使用が推奨されているシートだったが、前向きに取り付けられていたという。
警察庁とJAFが24年5、6月に行った調査ではチャイルドシートの使用率は過去最高の78・2%に上った。しかし4割は座らせ方が不適切で、取り付け方の問題も3割で確認された。
取り付け問題で最も多いのがシートを固定するシートベルトの締め付け不足。事故で動き、子どもが車外に投げ出されるリスクが高まるという。