最高裁、大崎事件の再審認めず 新証拠は「証明力に限界」

97歳の誕生日を迎えた原口アヤ子さん=2024年6月15日、鹿児島県の介護施設

 1979年、鹿児島県大崎町で男性の遺体が見つかった「大崎事件」の第4次再審請求で、最高裁第3小法廷(石兼公博裁判長)は、殺人罪などで服役した原口アヤ子さん(97)の弁護側が提出した新証拠は「証明力に限界がある」として、原口さん側の特別抗告を棄却する決定をした。25日付。さらに不服を訴える手段はなく、再審を認めない判断が確定した。裁判官5人中4人の多数意見。

 今回の請求で弁護側は、遺体の写真を鑑定した結果、男性は酒に酔って道路脇の溝に落ちた後、頸椎を保護しない不適切な救護をされたことにより、確定判決が原口さんが殺害したと認定した時間より前に死亡していたと主張していた。

 これに対し第3小法廷は、鑑定は遺体を直接検分したわけではなく、一部が写った写真の限定的な情報により推論を重ねたものだとして「証明力には限界があり、死因の一つの可能性を指摘したにとどまる」と判断。共犯者の自白や目撃証言は「信用性は相応に強固だ」とした。学者出身の宇賀克也裁判官は「再審開始決定を行うべきだ」との反対意見を付けた。


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