カミツキガメ 繁殖防止へ本腰 28日から印旛沼周辺で捕獲

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千葉県はカミツキガメの捕獲事業を本格化させる

 生態系への悪影響や人に危害を及ぼす恐れがある特定外来生物「カミツキガメ」について千葉県は捕獲事業を本格化させる。28日から、印旛沼周辺の河川や排水路にわなを仕掛けたり、産卵巣を掘り起こすほか、これまで詳細が分かっていなかった生息数についても捕獲数などを基に推計。活動が盛んになる夏季を前に捕まえ、繁殖に歯止めをかけるのが狙いだ。

 カミツキガメは輸入や飼育などが原則禁止されている「特定外来生物」。漁網を破ったり、人にかみつく危険があるため、県は2007年度に「防除実施計画」を策定し捕獲事業をスタート。

 県内でも繁殖が多い印西市や佐倉市、八千代市などの地元自治体や警察と連携し、昨年度は過去最多の907匹を捕獲するなど、これまで駆除した数は3700匹に上る。

 県自然保護課によると、本年度は8月31日までの期間中、サバの頭を入れた網を川の中に仕掛ける「もんどりワナ」を、印旛沼水系の鹿島川や高崎川、南部川のほか、排水路などに延べ約8千基設置する。約2日後にわなを回収し、捕獲した個体は体長などを調べた上で殺処分する。

 一度に20~30個の卵を産むことから、土手の草の倒れ具合などで産卵場所を特定できるという。卵も駆除する。

 水草やザリガニ、鳥などを主な餌とする一方で、印旛沼水系は天敵がいないため繁殖が盛ん。同課は「完全に駆除するのは難しい。粘り強く捕獲事業を続けていくしかない」としている。

 生態の把握が難しく、これまでは詳細な生息数が分からなかったが、本年度は捕獲数などを基に推計を行う。

 ◆特定外来生物

 生態系や人の身体・生命、農林水産業に被害を及ぼす恐れのあるものを政令で指定。2005年6月に施行された外来生物法は、カミツキガメやアライグマ、キョンなど113種類を指定、輸入や販売、飼育、運搬などを禁止した。カミツキガメは北米原産で、県内では1978年に印旛沼水系の高崎川(佐倉市)で見つかったのが最初。