2021年12月24日 05:00 | 有料記事
夕暮時になって、軒下の影はいっそう深みをます。その下に歳月を刻む白障子が、昔の暮らしをうつして建てこまれていた日。古くなってすっかり色あせた障子紙に、細い木組の桟が、あの弓張提灯を見るように繊細に描きだされていた。そのいいようのない美しさは、忘れがたいものがある。よく民家は紙と木の家といわれるが、その模範はや ・・・
【残り 1394文字、写真 1 枚】
夕暮時になって、軒下の影はいっそう深みをます。その下に歳月を刻む白障子が、昔の暮らしをうつして建てこまれていた日。古くなってすっかり色あせた障子紙に、細い木組の桟が、あの弓張提灯を見るように繊細に描きだされていた。そのいいようのない美しさは、忘れがたいものがある。よく民家は紙と木の家といわれるが、その模範はや ・・・
【残り 1394文字、写真 1 枚】