プロ20年目「けじめ」 佐藤勇人引退会見 ジェフ千葉

引退会見で双子の弟の佐藤寿人(左)から花束を受け取ったジェフユナイテッド市原・千葉の佐藤勇人=16日、千葉市中央区   
引退会見で双子の弟の佐藤寿人(左)から花束を受け取ったジェフユナイテッド市原・千葉の佐藤勇人=16日、千葉市中央区   

 37歳でも体は軽快に動く。だが、千葉のために全てを注いできた佐藤勇人はプロ20年目で突如引退を表明した。

 理由は10年間昇格ができなかった「自分なりのけじめ」と、J2残留が目標となったクラブに「変化が必要だった」と言う。ジェフの未来を自ら考えた末の決断。「後悔しかないとみんなに伝えた。本音を言えば昇格させてユニホームを脱ぎたかった」。涙は見せなかったが、言葉の端々に無念さがにじんだ。

 これほどジェフを思い、動いてきた男はいないだろう。2009年。J2降格が決まった黄色のイレブンをテレビで見ることしかできなかった。「自分がJ1へ上げないといけない」と古巣へ帰還。黄金期を知る一人として、ジェフのプライドを若い世代に伝えてきた。晩年は「ピッチで死んでもいい覚悟だった」と言う。

 3度のセレクションを経て下部組織に入った憧れのクラブ。恩返しを胸に、年を重ねても練習の走行距離は毎回上位に名を連ねた。走るこだわりは不動のボランチへと成長させてくれたイビチャ・オシム氏の教えだ。

 残り6試合、さらにその後もジェフに人生を懸ける。「ピッチは走れなくなるけど、ジェフのために誰よりも走っていきたい」。背番号7を見てきたサポーターと仲間が必ず意思を継いでくれる。そう、信じている。

◆「お疲れさま」

 千葉・佐藤寿の話 勇人のジェフへの思いはいつも感じていた。残り6試合悔いのないよう一緒に戦うが、わがままな弟からまずお疲れさまと伝えたい。



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