東京電力福島第1原発事故から15年がたった。メルトダウン(炉心溶融)を起こした1~3号機から溶融核燃料(デブリ)を取り出す作業はまだ試験段階で、事故終息はほど遠い。今なお福島県では約2万3千人が避難を強いられる一方、国は人工知能(AI)の需要や脱炭素化を背景に、昨年改定のエネルギー基本計画で原子力を「最大限活用」と位置づけ「原発回帰」に動く。2012~14年に原子力規制委員会委員長代理を務めた地震学者の島崎邦彦氏(80)=市川市=に、今の日本社会の姿はどう写っているのかを聞いた。
(聞き手・中田大貴)
-事故発生から15年がたった。
「世間は事故が起きた時は大きく騒いだが、今は慣れてしまったのか忘れているように見える。原発は、米国やロシアといった地震の少ない国の人たちが開発した。それを考慮せず、地震国に輸入したことがそもそも間違いだ。電力会社は、自分たちが住んでいるのが地震国だということを全く無視し、原発を動かしている。ここは大丈夫だ、地震は絶対起こらない、という...
この記事は
有料記事です
残り1205文字(全文1643文字)









