【ワシントン共同】韓国の尹錫悦大統領を巡る混乱は政権基盤の弱体化につながり、バイデン米政権は日韓関係の不安定化を危惧する。北朝鮮や中国の軍事的脅威が高まる中、尹氏の親日姿勢を基に進めた日米韓3カ国協力の停滞は必至。北朝鮮が混乱に乗じて挑発行為に及びかねず、退任間近のバイデン大統領は想定外の局面に警戒を強めている。
バイデン政権の外交遺産の一つに、北朝鮮の弾道ミサイル情報の即時共有など日米韓の安全保障協力強化が挙げられる。米側は「推進役を担った」(キャンベル国務副長官)として、日本と関係改善を進めた尹氏の政治力を高く評価していた。
韓国はアジアで中朝などに対抗する民主主義陣営のとりでの一つ。それだけに米側は事前通知なしに戒厳令という強硬策を実行した尹氏への失望は隠せない。
オースティン国防長官は計画していた訪韓を中止。米韓両政府が開催を予定していた核戦略を話し合う「核協議グループ」の会合と机上演習も延期された。
米側が懸念するのは韓国で革新系政権が誕生する可能性だ。