【独自】千葉県、民有地の樹木を無断で伐採 「大切な杉、切られた…」補償問題も浮上 市原・村田川周辺

県が無断で伐採した杉の大木の切り株。後方には村田川が流れる=11日、市原市瀬又
県が無断で伐採した杉の大木の切り株。後方には村田川が流れる=11日、市原市瀬又

 千葉県が昨年度、市原市の二級河川村田川の岸周辺で実施した「支障木伐採(県単河川維持委託)業務」で、民有地の地権者の同意を得ずに、樹木を無断で伐採していたことが11日、分かった。地権者は4人ほどおり、被害樹木は杉の大木など計約40本に上るとみられる。県市原土木事務所(同市)は「所有者との立ち会いを怠り、支障木と誤認(錯誤)した」と謝罪。地権者の理解は得られておらず、補償問題も浮上している。

 県は昨年6月から同市瀬又と高田の川岸で、風雨で倒れる恐れがある樹木を「支障木」として伐採する作業を進めたが、民間所有地の樹木も誤って伐採した。現在、周辺では護岸工事が行われている。

 地権者男性の一人は、昨年11月に近隣住民から「とんでもないことになっている」と連絡を受け、無断伐採を初めて知ったという。約10本の杉が切断され、隣接の休耕田内には作業重機の搬入路も造られていた。男性は「何ら説明もないまま、親から遺産として受け継いだ大切な杉が根元から切られ、田んぼも荒らされた」と肩を落とす。

 同事務所は今月10日、地権者らを集めて説明会を開き「樹木伐採の錯誤について」とする文書を配布。「多大なご迷惑をかけ深くおわびします」と謝罪し「(民有地の)樹木を河川区域内の支障木と誤認し、作業の搬入搬出のため無断で伐採してしまった。土地所有者との立ち会いおよび確認を怠ったことが原因」と経緯を説明した。

 千葉日報社の取材に対し、熊谷俊人知事は「把握はしていない。状況を確認してみないと、何とも言えない」と語った。大出正弘所長は「今後適切に対処していく」と話し、補償問題については「県庁内部で協議しないと何とも言えない」とした。


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