成田・小倉美咲さん行方不明2年 母「笑顔で迎えたい」 卒業控える姉、一緒に通学願う

7歳の誕生日祝いに東京ディズニーランドで遊ぶ美咲さん=2019年5月(とも子さん提供)
7歳の誕生日祝いに東京ディズニーランドで遊ぶ美咲さん=2019年5月(とも子さん提供)
夏休み明けに新たに配布された美咲さんの新しい教科書を見つめるとも子さん=成田市
夏休み明けに新たに配布された美咲さんの新しい教科書を見つめるとも子さん=成田市

 山梨県道志村のキャンプ場で成田市の小学3年、小倉美咲さん(9)が行方不明となってから21日で2年。黄色いカバーのランドセルを背負って登校する美咲さんを、毎日見送っていた母とも子さん(38)。いつも一緒だった長女も小学6年になり、同じ通学路を歩ける時間は残り半年に迫っている。大切な家族を待つ母娘は悲しみに向き合いながら「笑顔で迎えたい。早く帰ってきてね」と強く願っている。

 今年は新型コロナウイルスの感染急拡大で、山梨県に月2度ほど向かう以外に、情報提供を呼び掛けるチラシ配りがほぼできなかった。とも子さんは「やっぱり手渡しした人の記憶には残る。各地でチラシを貼ってくれる方に支えられている」ともどかしさが募る。

 有力情報がないまま、美咲さんは誕生日と進級を2度迎えた。5月の誕生日には生クリームが苦手な美咲さんのためにチョコレートケーキを作った。本棚には真新しい教科書が増え続ける。「娘の成長を想像することしかできない。クラスで一番背が高かった。今は140センチぐらいになっているのかな…」

 長女は美咲さんと毎日学校まで通った。「プールバッグ持って」とわがままを言われてけんかしたこともあった。一方で、5分、10分と歩く時間をどんどん短くした妹を頼もしく感じている。

 「美咲ちゃんのお姉ちゃん」と呼ばれるのがつらい時期もあった。「美咲がいない現実を受け入れるまですごい時間がかかった」と思い返す。学校に通えない日々も過ごしたが、「今は美咲が話題になると覚えてくれているんだとうれしくなる」。とも子さんにとっては、そんな長女の存在が心の支えだ。

 「落ち込んでも帰ってこない。どうせなら笑顔で迎えてあげたい」。こう話す長女のため、とも子さんは7月の誕生日に2年ぶりに東京ディズニーランドに連れていった。姉妹の誕生日のたびに訪れた大切な場所だ。これまで誹謗(ひぼう)中傷を恐れ、何より美咲さんとの思い出がよみがえるのが苦しくて出掛けられなかった。それでも「美咲がいつ戻っても良い状態を保つのも親の役目」と新しい気持ちが芽生えた。

 長女は「今すぐ戻って来たら一緒に通ってあげられる」。中学生になる前に必ず戻って来てほしいと願う。とも子さんも「娘を必ず見つけたい。全国どこにでもいる可能性があります。身の回りに娘に似た子がいないか、不審な親子がいないか気に掛けてください」と協力を呼び掛ける。

 情報提供はホームページ(https://misakiogura.com)か山梨県警大月署(電話)0554(22)0110。


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