「子どもを守りたい」 美咲さん母、中傷受け提訴 投稿者の情報開示求める<成田不明女児>

2年時のクラスメートが美咲さんに贈った折り紙の作品を眺めるとも子さん。「美咲のためにも、事実と異なることをネットからなくしたい」と話す=2日、成田市の自宅
2年時のクラスメートが美咲さんに贈った折り紙の作品を眺めるとも子さん。「美咲のためにも、事実と異なることをネットからなくしたい」と話す=2日、成田市の自宅
小倉美咲さん(家族提供)
小倉美咲さん(家族提供)

 小学1年だった2019年9月に山梨県道志村のキャンプ場で行方不明になった成田市の小倉美咲さん(8)の母、とも子さん(38)が「母親が犯人」とする投稿で中傷を受けたとして、米ツイッター社に発信者情報の開示を求め、3月下旬に東京地裁に提訴したことが15日、分かった。中傷は美咲さんに対する内容も含まれており、とも子さんは千葉日報社の取材に「子どもを守りたい気持ちが一番の理由。美咲が戻った時のために事実でないことを投稿するのは良くないと訴えたい」と話した。

 訴状によると、20年9月~今年1月、九つのユーザーIDで「とも子さんの逮捕も首を長くして待つことにします」「まだやってる。胡散臭(うさんくさ)い」といった投稿が計14件あった。とも子さんが情報提供を呼び掛ける活動を紹介した記事を引用して非難する投稿や、とも子さんへの脅迫罪で有罪判決を受けた被告の言動を肯定する内容もあった。

 そのうち3件は美咲さんに向けられ、卑わいな内容や無事を祈るとも子さんの気持ちを否定するものがあった。行方不明中の美咲さんは提訴できないため「とも子さんの敬愛追慕の情が害された」として併せて開示を求めた。

 とも子さんは、SNS上で「成田に行くぞ」などと書かれたり、長女が声を掛けられたりしたこともあったと明かし、「子どもに何かあってからでは遅いと恐怖を感じていた」と話した。中傷を信じた人から自身に加えて協力者も心ない言葉を受けることもあり、街頭で呼び掛ける際にも支障が出ているという。

 投稿者が特定できれば損害賠償請求や刑事告訴を検討するとし、とも子さんは「今の生活や家族の心、いつか戻ってくる美咲を守るために中傷は法的にも駄目なものだと広めたい」と訴えた。

 とも子さんへの中傷を巡っては、フェイスブックで「おまえが犯人だろ」とメッセージを送った男が脅迫罪で有罪判決を受け確定。ブログに「募金詐欺」と書き込んだとして、名誉毀損(きそん)罪に問われた男の公判が千葉地裁で続いている。


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