「すでに救急医療の崩壊は起こっている」千葉大病院長が緊急メッセージ 現状明かし県民に危機感呼び掛け

横手病院長
横手病院長

 感染拡大に歯止めが掛からない新型コロナウイルスで、千葉大病院(千葉市中央区)の横手幸太郎院長は12日、千葉日報社の取材に答え「すでに救急医療の崩壊は起こっている。救える命が救えなくなる」と危機感をあらわにした。一方で「前回の緊急事態宣言時のような危機感が社会にない。マスクを外して複数人で会話するのは何としてもやめてほしい」と収束へ県民の協力を強く求めた。

 横手院長は同日、報道機関向けに『緊急メッセージ』を発出。その中で「年明け以降、重症患者が急増し対応が追いついていない」「コロナと救急のいずれかが犠牲となり、救急医療に手が回らなくなっている」と説明。

 その上で「コロナ診療に対する病院の温度差が大きく、一部の病院に負荷がかかっている」と指摘。「その結果、県内の新型コロナ感染者の15%以下しか入院できていない」と深刻な現状を明かした。

 横手院長によると、同病院では12日現在、集中治療室(ICU)の定員(4人)を上回る5人が入院中。11日夜から翌朝にかけては看護師が不足し、救急患者の受け入れを断る場面が何度もあったという。

 横手院長は「コロナと救急のたらい回しが始まりつつあり、すでに救急医療の崩壊が起きている。普通なら救える命が救えなくなる状況が目の前に迫っている」と訴えた。

 県民に向けては「これ以上感染者を増やさないという意識を持つことが不可欠。食事の際などマスクを外して複数人で会話するのは何としてもやめてほしい」と強く呼び掛けた。

 また、県に対しては「コロナ患者や重症者を診る病院を増やし、コロナに対応できない病院でも回復期にある人を受け入れてもらうなど県下の医療資源を余さず活用できるようしてほしい」と求めた。


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