


千葉市若葉区で1997年2月、高校教諭の内村民夫さん=当時(60)=が殺害された未解決の強盗殺人事件で、千葉東署員や千葉県警OBら約60人が13日、同区のJR都賀駅と周辺で情報提供を求めるビラ約1千枚を配った。事件発生から29年が経過し、犯人逮捕には至っていない。昨年1年間でこの事件に関する情報提供はゼロだが、千葉県外では昨年、四半世紀前の殺人事件の容疑者が逮捕された。同署は「被害者と遺族のために何が何でも犯人を逮捕したい。ささいな情報でも提供してほしい」と呼びかけている。
(井田心平)
97年2月8日夜、同区みつわ台2の自宅車庫脇で、倒れている内村さんが見つかった。帰宅した際、空き巣に入っていた人物と鉢合わせ、胸を刺されたとみられる。
現場付近では当時、不審者の目撃情報が2件寄せられた。1件目は20歳ぐらい、色白の丸顔で頬が下膨れの男。2件目は20~35歳ぐらいで身長170センチ程度、黒い帽子に上下黒いトレーナーの男。同署はこの2件の不審者を同一人物とみて捜査を続けている。
◆「風化させない」11年ぶりに実現
内村さんの妻の和代さんは、事件解決を目指して同署員らとビラ配りを続けてきたが、近年は体調面から実施できずにいた。昨年4月、和代さんは85歳で亡くなった。長女の修子さん(59)は「このままでいいのかなと感じた」と明かす。こうした状況の中、名古屋市で26年前に発生した殺人事件の容疑者が昨年10月に逮捕された。事件の真相を知りたいと願う修子さんの思いはより強くなった。「動かなければ」と考えた修子さんが県警に連絡し、11年ぶりのビラ配りが実現した。
13日、同署員らは、高齢者や中年の人だけでなく、当時はまだ生まれていないであろう若者にもビラを手渡した。同署の伊藤里美刑事課長は「事件の風化を懸念している。事件当時を思い出してもらうだけでなく、あらゆる世代に、この事件を認知してもらいたい」と語る。
修子さんは「なぜお父さんが殺されなければならなかったのかを知りたい」とした上で「配られたビラで犯人の気持ちが少しでも動き、自首してもらえたら」と願った。
情報提供先は同署捜査本部(電話)043(233)0110。2010年に殺人事件の公訴時効は撤廃されている。





