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性犯罪被害の支援、2年で倍増 ”ワンストップ”浸透 「一人で悩まず相談を」

千葉犯罪被害者支援センターの支援件数
千葉犯罪被害者支援センターの支援件数

 千葉犯罪被害者支援センター(千葉市中央区)で、性犯罪被害者への支援件数が増えている。2019年度は942件で、総合的な支援を行う「ワンストップ支援センター」に指定された17年度(458件)から倍増した。担当者は取り組みが浸透してきたと分析する一方、「いまだ相談できずにいる人も多い。一人で悩まずに相談してほしい」と呼び掛けている。

 ワンストップ支援センターは、被害直後から心のケアや法律面でのサポートといった支援をできる限り包括的に行っており、被害者支援センターが17年10月に県から指定を受け活動している。同時期に指定されたNPO法人「千葉性暴力被害支援センターちさと」が、緊急避妊や証拠採取など医療的な支援を担う。

 被害者支援センターでは相談員らが犯罪被害者のカウンセリングをしたり、捜査機関や裁判所に付き添ったりする。県弁護士会と連携し、必要に応じて弁護士を紹介する。性犯罪に関しては、強制性交や強制わいせつなどの罪に当たる行為が対象となる。

 同センターによると、16~19年度の4年間で、性犯罪被害者への支援件数は増加傾向にある。性犯罪は加害者1人に対し複数の被害者がいるケースもあり、公判が長引いて支援の回数が増えるという。

 同センターが支援する被害者は知人や親族などの関係者が加害者となったケースが半数で、多量の酒や睡眠薬を飲ませて犯行に及ぶ事例もあった。一方、未成年者がSNSを介して他人と会った際に被害に遭うケースも目立った。ただ、「実態は多岐にわたる」(担当者)という。

 同センターの担当者は、17年6月に強姦罪が強制性交罪に改められ、厳罰化されたことを機に「支援組織の周知が進んだ」と説明する。

 内閣府は今月から各地のワンストップ支援センターにつながる全国共通短縮ダイヤル番号「#8891」の導入を決めた。被害者支援センターの担当者は「犯罪自体が急増したのではなく、声を上げやすい環境になった」と評価した。

 一方、国会議員が性暴力被害を巡り「女性はいくらでもうそをつける」と発言したり、声を上げる被害者に対しSNS上で誹謗(ひぼう)中傷が書き込まれたりするなど社会の理解不足も課題として残る。

 同センターの植村紀之事務局長は「状況に合った対応を一緒に考えるので、心配なことがあれば連絡して」と呼び掛けている。

 同センターの相談電話は(電話)043(225)5450、性犯罪・性暴力被害は(電話)043(222)9977。


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