男女2人無罪主張 印西の放火殺人初公判、実行男は認める

 印西市竜腹寺の住宅で昨年2月、火災の焼け跡から海老原よし子さん=当時(55)=の遺体が見つかった事件で、現住建造物等放火と殺人の罪に問われたいずれも当時住所不定の仲内隼矢(22)、金崎大雅(22)、菅野弥久(22)の男女3被告の裁判員裁判初公判が12日、千葉地裁(前田巌裁判長)で開かれた。放火、殺害行為に及んだとされる仲内被告は「間違いない」と起訴内容を認め、金崎、菅野両被告は「共謀していない」などと無罪を主張した。

 冒頭陳述で検察側は、3人が当時、車中泊をするなど行動を共にし、菅野被告を通じて知り合った海老原さんの世話になっていたと説明。事件当日は、金崎被告のカップ麺を無断で食べたとして海老原さんを問い詰め、暴行をエスカレートさせた状況から、否認する2人にとって犯行は「予想外の出来事ではなかった」と訴えた。

 一方、弁護側は仲内被告について、いら立ちを募らせる金崎被告の強硬な態度に恐怖を感じる中で犯行に及んだと指摘した。金崎被告に関しては、仲内被告と出会って間もなく「本当に火を付けて殺すとは思わなかった」と強調。菅野被告は物事を深く考えず、周囲に流されやすい性格とし、殺意はなく共謀は成立しないと主張した。

 起訴状によると、3人は共謀し昨年2月17日午後4時40分ごろ、印西市竜腹寺の海老原さん方で、室内にいた海老原さんやふすま、布団に灯油をかけ、ライターで火を付けて焼死させ、木造トタンぶき平屋建て住宅(約52平方メートル)を全焼させたとされる。

 事件を巡っては、3人と一緒に行動していた当時16歳の少女も現住建造物等放火と殺人の疑いで逮捕されたが、千葉地検は嫌疑不十分で不起訴処分にした。


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