男2人に懲役20年求刑 印西放火殺人、女は17年、2019年12月判決

 印西市竜腹寺の住宅で昨年2月、火災の焼け跡から海老原よし子さん=当時(55)=の遺体が見つかった事件で、現住建造物等放火と殺人の罪に問われた男女3人の裁判員裁判の公判が28日、千葉地裁(前田巌裁判長)であり、検察側は火を放ったとされる仲内隼矢被告(22)とリーダー格の金崎大雅被告(22)に懲役20年、菅野弥久被告(22)に懲役17年をそれぞれ求刑した。判決は12月12日に言い渡される。

 検察側は論告で、共謀の成立を争う金崎被告と菅野被告について、仲内被告と意思を通じ合い、屋外にあったドラム缶から灯油を調達するなど「必要不可欠な役割を担った」と説明。仲内被告は海老原さんが生きた状態のまま火を放っており、「犯行の中核を担った」とした。

 さらに、3人でいたぶるかのように暴行を加えたとして「態様は執拗(しつよう)で残忍」と強調。金崎被告のカップ麺を無断で食べられたとする理由で及んだ犯行を「身勝手極まりない」とも非難した。

 弁護側は最終弁論で、仲内被告には金崎被告に逆らえない上下関係があり、現場でも火を付けるよう脅迫されたと指摘。事件の数日前に海老原さんを知ったという人間関係の希薄さから「仲内被告自身に犯行動機がない」と述べ、懲役13年が相当とした。

 金崎被告を巡っては、犯行前のやり取りから「放火を想定しているような言動はない」とし、菅野被告に関しても「積極的な加害行為がなかった」と主張。いずれも仲内被告とは意思を通じ合っていないとして、無罪を訴えた。

 起訴状によると、3人は共謀し昨年2月17日午後4時40分ごろ、印西市竜腹寺の海老原さん方で、室内にいた海老原さんやふすま、布団に灯油をかけ、ライターで火を付けて焼死させ、木造トタンぶき平屋建て住宅(約52平方メートル)を全焼させたとされる。


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