「殺すつもりで釣りに」 計画的に事故偽装か 富津保険金殺人

拓也さんが転落させられたとみられる岸壁=29日午後、富津市金谷
拓也さんが転落させられたとみられる岸壁=29日午後、富津市金谷
送検のため、フードをかぶり警察車両に乗り込む宍倉靖雄容疑者(中央)=29日午前11時半、木更津署
送検のため、フードをかぶり警察車両に乗り込む宍倉靖雄容疑者(中央)=29日午前11時半、木更津署
送検のため、習志野署を出る佐中佑輔容疑者=29日午前11時41分
送検のため、習志野署を出る佐中佑輔容疑者=29日午前11時41分

 富津市の港で1月、千葉市若葉区の男性が海に落とされ殺害されたとされる事件では、殺人容疑で逮捕された男3人の一部が「殺すつもりで釣りに誘い、連れて行った」と供述していることが29日、捜査関係者への取材で分かった。富津署捜査本部は計約5千万円の生命保険金を目当てに計画的に水難事故を装ったとみて、裏付け捜査を進めている。

 死亡したのは同区の内装工、宍倉拓也さん=当時(23)=で、溺死とみられる。捜査関係者などによると、拓也さんは1月26日の夜、千葉市内で勤務先の社長で養父の宍倉靖雄容疑者(48)らと飲酒した後、車で富津市に向かったとされる。

 翌27日午前5時前から、同市金谷の浜金谷港の岸壁で、靖雄容疑者らと釣りをしていたとみられるが、行方が分からなくなった。同6時ごろ、佐中佑輔容疑者(31)が「4人で釣りに来ていたが、(拓也さんの)行方が分からなくなった」と水難事故を装って110番通報した疑いがある。

 当時、靖雄容疑者らは「釣り糸が絡まったため3人で車に戻り、1人で釣りを続けていた拓也さんに電話をかけたが、連絡が取れなかった」「海に落ちた音は聞いてない」と説明していた。拓也さんは同日午後、岸壁から約40メートル離れた海底で見つかり、現場で死亡が確認された。

 拓也さんは靖雄容疑者の会社が入る千葉市若葉区のアパートに住み込みで働き、昨年8月には同容疑者の養子となっていた。

 靖雄容疑者と佐中容疑者の他に、金子栄司容疑者(50)も逮捕されている。3人はおおむね容疑を認めている。捜査本部は29日、殺人容疑で3人を千葉地検に送検した。


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