18歳少年に懲役20年 千葉地裁判決 殺人共謀認めず 茂原女性強殺

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 茂原市東茂原の住宅で昨年2月、住人の椎野芳子さん=当時(85)=が殺害され現金を奪われた事件で、千葉地裁(川田宏一裁判長)は31日、強盗殺人などの罪に問われた少年3人のうち当時17歳だった無職の少年(18)に対し、殺人の共謀を認めずに強盗致死罪を適用し、懲役20年(求刑無期懲役)の判決を言い渡した。

 公判では殺人の共謀の成否が争点となり、検察側は当時18歳で土木作業員だった少年(19)=無期懲役判決で控訴=への殺害を促すような発言や犯行を制止しなかった点から、共謀の成立を主張。弁護側は「(仲間の)2人のやり取りをぼうぜんと見ていただけ」と関与を否定していた。

 判決で川田裁判長は「殺すなら殺せ」と発言した椎野さんに被告少年が返した「じゃあ、殺す」の言葉は「売り言葉に買い言葉」で、自然な流れで出たものと指摘。仲間を止めなかったのも年下の立場上、「制止しにくい関係にあった」との可能性を示し、殺人について「共謀していなかった」と判断した。

 量刑理由では「落ち度のない被害者の死という結果は誠に重く、遺族が厳しい処罰感情を抱くのも当然」と説明。無期懲役が相当としながらも、犯行時の年齢や殺害行為に関与していないことを挙げ、少年法の適用で有期懲役刑として「その最上限の刑に処するのが相当」と述べた。

 判決言い渡し後、川田裁判長は被告少年に「今回犯した事件に向き合い、自分にできることをずっと考えていってほしい」と説諭した。

 判決などによると、当時18歳の少年2人と共謀し、昨年2月26日午前1時15分ごろ、同市東茂原の住宅に侵入し、椎野さんの首を絞め、「金はどこにある」と脅迫して現金1万円を強奪。この家にあったナイフ(刃渡り10・5センチ)で土木作業員だった少年が喉を3回刺し、死亡させた。

 判決を受け、千葉地検の清野憲一次席検事は「判決内容を精査し、上級庁と協議して適切に対応したい」とコメント。弁護側は控訴の有無について31日時点で明言を避けた。